田舎の村なので、山車も文化財級の代物だ。
夏祭り1週間前から囃子の練習が始まる。
夕方は小学生、夜は若い衆の練習だ。
ここの地区の子ども達は、小学1年生から囃子の練習を始める。
地区に住む誰もが当然と思って、その子どもを練習に送り出す。
中学生になると練習時間が夜になり、大人の仲間入りだ。
高校生、大学生、社会人と様々な年代の先輩達と囃子の練習をする。
普段は会うことなどめったにない若い衆と一緒の時間を過ごすことで、息子達も地元の若い衆へと育っていく。
祭りを通して、繋がりつづけている「地域の絆」の長い帯だ。
旦那も子どもの時から囃子を叩き、結婚して今では息子達も叩く。
そしていつか息子達の子どもも叩くのだろうか。
小学生の祭り半天は水色、中学生以上の若い衆の半天は今年から新調して赤になった。
うちの中2と高2の息子も赤い半天を着て、今夜も太鼓を叩く。
この赤い半天を着た息子達は、親の目にはとてもたくましく見える。
この村にお嫁に来て幸せだとつくづく実感する。