7月18日の早朝、この日も早起きして、
サッカー女子ワールドカップの決勝戦、日本対アメリカ戦を見ていました。
前半を0対0で終えての後半、
やはりというか予想以上に、アメリカは攻撃も守備もスピードがあって、
なでしこジャパンの特徴である、細かく素早くパスを繋いで、
相手が崩れたところで大きくサイドチェンジしてチャンスを広げる戦術に対しては
「ビクともしない」という印象を受けました。
結果的に、日本は2度の劣勢から
不屈の闘志で追いついて、PK戦の末に優勝を勝ち取りました。
それについては、なでしこジャパンの選手を讃えたいと思いますが、
決して、実力でアメリカを上回っていたものではないこと、
もっと上の、例えばアメリカに3対1で勝つようなサッカーのレベルには
まだまだ達していないし、
それを新たな目標としてチャレンジしてほしいと願うところです。
私は正直に言って、
女子のサッカーが世界一になる可能性は、ほとんどゼロだと思っていました。
それは、日本の女子サッカーの底辺があまりに小さいことです。
中学校、高校にどれだけ女子サッカー部があるでしょうか?
Jリーグ発足時に、各クラブは女子のチームも育成するとかいう目標があったようですが、
それもいつの間にか無くなってしまいました。
そんな状況で、
女子チームの環境が恵まれているアメリカやドイツに、
日本が勝てるなんて、可能性はほとんど無いと思っていたのです。
準決勝、決勝では、地元ドイツが出場していないのに
観客は4万人以上入っていました。
日本でのなでしこの試合に、4万人も入ったことがあったでしょうか?
で、
このサッカー女子W杯の開催中に、
東京都が2020年のオリンピック開催地に立候補しました。
2016年の招致失敗を反省材料にして、再度の立候補です。
しかし、報道されているとおり、
2018年の冬季五輪が韓国に決定したため、連続してアジアで開催するのは敬遠されること、
開催地の市民(東京都民)がどれだけ望んでいるかが重要な要素となること、から
東京都に決定する可能性はかなり厳しいと言われています。
なのに、何故、東京都は(石原知事は)五輪開催に執着するのでしょうか。
経済復興であるとか、都民の意識高揚とかの政治的な狙いもあるのでしょうけれど、
スポーツ施設の充実であるとか、国民のスポーツへの興味を深めるという目的に関しては
「今、わざわざ日本でオリンピックをする意義は薄い」と思わざるを得ません。
アジアにおいては、日本も韓国も中国も、1回ずつ開催したのですから、
次は台湾とかシンガポールとかに舞台を譲るのが筋ではないのか、
前述の「開催地の市民がどれだけ望んでいるか」を調査すれば
これら「初めての国」のほうが熱意は高いことでしょう。
そこで、私は思うのですが、
五輪だオリンピックだと固執しなくても、
もっと盛り上がるスポーツの祭典があるではないか、
今回の女子W杯で、自国ドイツが出場していなくても4万人の観客だったのを目にすると、
オリンピックだけが祭典では無いと思いました。
例えば、
五輪種目から外れた男子野球や女子ソフトボールの世界大会を
4年に一度、東京で開くとかですね、
そういうアイデアがあっても良かったのではないか、と思います。
「都民の税金を使う以上、特定の種目に偏るのはどうか」
って言う人もいるかもしれませんが、
石原知事って、ヨットとかロードレースとか、結構特定の種目に肩入れするキャラだったりしますから、
女子ソフトボールに肩入れするのも有りだと思いますけどね。