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私は日本のAPNとスカラーが海外のAPNとスカラーのように看護界のリーダーとなり、国民の為により良い医療が提供できるように医療改革ができるぐらいの力を得て欲しいと思っています。
でも、これって現実的?
日本は日本で良いんじゃないの?とか、海外で修士以上はOOなんだから、と言われても日本はそうではないから、そのままにしておけば?と思う人の方が大半かもしれません。
私は日本に帰国して働く予定もないし、関係ないといえば関係ない人間です。何故こんなに労力と時間をかけて、シンポジウムをしたりブログを書いているのでしょう?自分でもわかりません。
しかし、一つだけ分かっているのは、鎖国状態のような中で、米国の真似をすれば同じようなものが作れるのではないか?と言うとても浅はかな計画のもとに作られた専門看護師や診療看護師の方々が現場で困っている声を聞いたからです。そしてそれをまるでその個人に責任があるかのように、個人の努力不足のような位置付けにし、誰しもシステム的な改革もなしに走り続けていることを知ったからです。とても効率が悪く、看護師の地位向上にも繋がっておらず、経済効果もありません。
海外のように処方権がないから仕方がない、とも聞きますが、私は処方権があったとしても状況は変わらないと思います。例えば診療看護師が今のままで処方権を得たとしても医師の小間使い的な役割以上にはならないでしょう。専門看護師と認定看護師の違いは?特定行為研修終了看護師と診療看護師の違いは?これをしっかり説明できる人がいるのでしょうか?資格にレギュレーションやスタンダードがなく、教育そのものもクレデンシャルがないと言うことはそう言う事なのです。
日本の看護界はシステム的な改革が必要なのです。
でもこれをされると困る人がいます。例えば経験と年功序列で部長になった人や、看護界で重要な役職に就いている。特に英語なんてできないし、海外で何が起こっているかさっぱり、でも役職に就いている人。もし新しい教育課程や資格試験が始まれば既に資格を取って働いている人はさぞかし不安になるでしょうね。これが根本的な改革を避け保守に走る要因です。これは日本だけの話ではありません。私が働くカナダでも同様です。
続く