走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

遊び時間の大切さ

2015年10月19日 | 仕事
ああああ、沢山学んだ2日間でした。

子供の遊びについて、医療者と言う立場だけでなく、母親と言う立場からも感銘するところがあったので書きますね。


遊びから学ぶことは多く、人間形成には欠かせないもの。最近の傾向は遊ばない、遊べない子供達が多いことだ。

遊びには大きく分けて2つある。
コンバージョンはルールがあるとか、ゴールに向かって遊ぶこと。例は缶蹴りとかすごろくとか。
ダイバージョンはルールもなければゴールもない。好きなようにどこまでも遊び方が広がる遊び。例えば砂遊び、
両方とも、脳の発達、人間形成に大切な遊びだ。

私が子供の頃、ブロック(レゴ)はブロックだけ売られていた。最近のブロックは完成品の写真がついて、作り方まで書いてある。

ダイバージョンだった遊びがコンバージョンの遊びになった例だ。レゴだけではない。折り紙だって、アクセサリーキットだって、おままごとも、着せ替え人形だって、こうあるべきと言わんがばかりの例がついてくる市場になっている。貝殻をお茶碗にして、石ころや砂をご飯にしておままごとをしていた時代は終わったのだ。

この傾向の弱点は説明書どうりに作らなければ、完成品にはならない、失敗を味わう可能性がある。失敗を恐れる、失敗するかもしれないという、不安を育てる、と言う面があるのだ。そして創造性を育てるコンバージョンの要素がなくなった。


末娘に絵里佳は週にバレエを8時間、バイオリンを3時間、日本語学校に2時間を費やす。移動も含め彼女の自由時間は随分少ない。こういう傾向も最近の子供達の傾向だ。することがないと、暇さで非行に走る、子供は忙しいほうが非行に走らない、と言う考えから課外活動に力を入れる親が多い。

学校と課外活動を含め、規定枠の中での活動を制約される。親は安心しているかもしれないが、遊ぶ時間をなくしている子供達。


最後に最近の電子機器の発達。10歳と言うのに携帯に顔を埋めている末娘。なんとかしないと、と思っていた時だった。

何日も不眠が続けばかり、体調を崩す人が殆どだろう。子供は忙しい中で睡眠を削られ、その上に遊ぶ時間さえも失ってきている。

専門家は言う、遊び時間が減った影響で、生産力、想像力、そして軽い鬱になってきている子供達。

子供が自由に遊べる時間を大切にしたいと思った。



この講演をした講師の著作本です。








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