走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

スティグマとは?

2022年07月25日 | 仕事

スティグマってわかりますか?


こちらのリンクで詳しく説明しています。

https://www.weblio.jp/content/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B0%E3%83%9E


昨日書いたブログを読んで、サル痘に罹る人はゲイやトランズジェンダーなんだ、と勘違いしている人がいるとします。


近所や学校で誰かがサル痘にかかったと聞きました。


へーあの人ゲイだったんだ、とあなたは思い、その驚きを近所や級友に話せば、どんな事がその後に起こるのか容易に想像できるはず。サル痘ゲイと言う思い込みがそうさせるのです。


他のケース。サル痘のような症状が自分にあります。しかしそうだとわかったらゲイだと烙印を押されるのと一緒。自分はゲイではない、もしくはゲイである事は周りに知られたくない、と思っていれば受診を先延ばしにしてしまいます。あるべきアクセスが断たれるもしくは遅延してしまいます。


このような弊害をスティグマと呼ぶのです。性的嗜好や表現だけではありません。人種や文化でも起こります。コロナでアジア人に対するヘイトクライムが起こったり、911の後にムズラム人に対するヘイトクライムなど。カナダでは先住民族に対する間違った認識を持つ医療従事者が多く、システム的な差別が行われている、とまで言われています。


日本は単一民族国家だからそんな事はない、と言いますか?


性別によるスティグマはどうですか?女性は生理による気分のムラがあって大事な仕事を任せられない。母親になれば残業ができない。女性は男に比べるとバカだ、とか。そんな文化があなたの職場でありませんか?


ないのですか?ならばなぜ女性の賃金は男性より低い設定なのですか?


スティグマは集団に対する誤った認識。差別の一部なのですよ。サル痘で新たなTwo-Spirit, gay, bisexual, transgender and queer communities (2SGBTQ+)に対するスティグマが悪化するのではないか、と心配しています。


訂正:昨日お祭りウイークと書きましたが、和訳が適当でなかったと今更思い、ここで訂正。英語はプライドウイーク。啓蒙週間の方がしっくり来ますね。


冒頭写真:湖の透明度は高く、こんな浮草もありました。星が真ん中にある!






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