昨日のブログでSocial Medicine と書きました。
ソーシャルナースは最近日本でも聞きますよね。医学書院で「目指せソーシャルナース」と言う連載が昨年ありました。
英語でもSocial Determinants of Health に関して看護の一部として出てきます。
で、私はナースプラクティショナーでプライマリーケアをコミュニティーで行い、診断と治療をしているプラクティショナーです。その立場で Social Medicineとはどんなものなのか?を書きます。
昔々医療はとてもシンプルで、病気はお薬や手術などの治療で治るか死ぬかの二択でした。しかし医療診断技術の発達により医療は複雑化しました。また医療は進化して回復する人が多い中、同じ病気で同じ治療をしても回復できる人とそうでない人が現れるようになりました。つまり病気そのもの以外のものが影響しているため格差(回復の過程に開きが出る)ことが明確にされるようになりました。それがSocial determinants of Health (健康に影響する社会的因子)。だからその因子をケアしていかない限り、どんなに立派な治療をしても効果的でない。だから健康に影響を与える健康的な因子もケアしていこう、となりそれを担う医療者を育てる方向になってきているのです。
医療を細分化させてきた歴史によると、ソーシャルワーカーが最も適切な専門職と言えます。しかし数も限られ、ソーシャルワーカーがいない職場や地域もあります。それに専門化による弊害も昨今話題になっています。ならばソーシャルワーカーに任せっきりにするのではなく、他の医療職も積極的にこのコンセプトに取組むと言う時代なのです。もちろんソーシャルワーカーはその専門家なのでソーシャルの面が複雑な場合は任せましょう。複雑化なほどでない程度の影響ならばそれぞれの医療職ができるのでは?って話。
長くなってきたので続きは次回へ!