昨日のブログで私が思う、日本の看護界の課題を書きました。
正看護師も含むOO看護師の明確な区別化とスタンダードとスコープの作成
学士課程の見直し : 3+1 の教育課程から真の4年課程への移行
3年制と4年制看護教育課程の区別化
学士、修士、博士教育課程の教育機関以外の団体によるクレデンシャル化
看護の団体の3本化(教育機関、免許管理団体、職能団体)と役割分担と協同
今日からシリーズで、それぞれを説明していきたいと思います。って、その前も既に序章的に12月17日のブログ以来、色々書いてきましたが、、、
で、本日は
正看護師も含むOO看護師の明確な区別化とスタンダードとスコープの作成
について
これに関連した過去の記事は
レギュレーションって?
危険ですよ
違いがわかる看護界へ
リーダーシップの欠如
患者に寄り添うシリーズ1〜3
公民を看護師から守る
看護師の社会的地位向上
まだまだ他にも書いています。検索欄にスタンダードとかスコープとかレギュレーションを入れて検索し、読んでくださいませ。
いくらOO看護師とつけてもそれがどんな目的でどんな役割があるのか言語化されていなければ、もしくはその水準を保証する団体がいなければ、雇用主も国民も扱い方も期待するべきこともわからないのは当然です。このような混乱は発展を遅らせ、給与にも反映されません。それに何より怖いのがグレーな部分が多すぎて、医療事故が起こった時の責任の所在です。日本では看護師は医師の診療行為の補助と療養生活の介助だから責任はとりません、と言う方もいらっしゃいますが、医師の指示を理解して施行するのが看護師の診療行為の補助業務で、その為の医療知識であるなら、指示にその行為の100%の責任があるとは思えません。少なくとも私が働くBC州では施行した看護師に責任が発生します。医師も人間で間違いを起こす事が前提ですから。これらの事を英語ではアカウンタビリティーと言い。アカウンタビリティーのない職種はプロフェッショナルとして認められません。一方的にプロフェッショナルとして認めて欲しいと言うだけで認めてもらえる職能団体があるのなら教えてください。
いくら大学が目指すOO看護師を募集要項に言語化してもそれは教育する課程におけるビジョンであり、それを育成する全ての大学を通した共通項ではありません。それに大学は教育機関であり卒業生の活動を保証する機関ではありません。誰が一体OO看護師の質、アカウンタビリティーを保証しているのですか?
私が働くBC州では准看護師も看護師もナースプラクティショナーもプロフェッショナルの団体、カレッジ(大学という意味ではなくレギュレトリーボディの意味)により活動の水準が担保されています。その為の資格試験であり、免許更新なのです。私はこれが日本看護協会の職務であるべきだと思っています。今、看護協会が提示している専門看護師や認定看護師に関する文面(文書と呼ぶほどの中身がない)はスタンダードやスコープに程遠く、OO看護師の区別化をしているとは思えません。
看護協会様、是非各国を視察して、どのように各レギュレトリーボディーが正看護師を含むOO看護師の水準を確保し、国民を看護師から守っているのかを学んで下さい。今までのように教育課程の視察や臨床現場の視察ではなく、レギュレトリーボディー団体を視察してください。法律とレギュレーションの関係も学べるでしょう。そして日本にスタンダードとスコープを取り入れてください。これが日本の看護の水準を向上させる第一歩になると思います。