走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

塀の向こ側

2022年08月23日 | 仕事
朝方他のNPから電話をもらう。このNPは特殊なケアをバーチャルで行なっているNP。100%バーチャルと言う特殊な職種。しかし唯一できないことが身体所見を取ること。以前にもお手伝いをした。今回も同じ依頼。しかし前回と同様、患者の住所は隣町。契約上、私の患者として登録できるのは、クリニックにある住所の人だけ(登録後に引越しても本人にその意思が有ればケアの継続をする)。本来なら依頼を断るケース。しかしどこへ頼んでも四面楚歌的な反応しかなく、患者ケアが遅れていることを懸念するNPの訴えを無視することはできない。よって受け入れた。

自由が効く立場を利用しての行動だ。いや、私にも規制はある。しかし自分の判断と行動を弁明できるのなら、その枠から飛び出る事を疎まない。

予算のために、監査の為に、規定通りに動く理由もわかる。しかしその中で迷路に紛れ込んで出れない患者がいる事を知って欲しいと思う。そう言う判断ができるのも高度実践看護師の力量だと思うんだけどな、、、。枠の中で胡座をかいて、塀の外は知らぬ存ぜぬと言うような医療者にはなりたくない、と思ったのでした。

冒頭写真: 黒髪埋没神社。24時間で埋もれてしまった鳥居。


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