一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

メディアへの対応

2021年08月21日 13時26分48秒 | ユーザーの方へ
▲昨年末、テレビの「クイズ距離感カジノ」 という番組で少しだけ解説 


メディア関係、雑誌やテレビ等の問合せがある場合は、
できるだけ対応するようにはしています。
(広告宣伝は受け付けませんので)

ニュースになる建築関係の事故やトラブルが起きた時とか、
分かりやすい例ですと以前、新東京タワーのエレベーターが強風で止まった時とかも
電話でテレビ局から問合せがありました。

私が不在の時が多いので、その場合はスタッフではコメントできませんが
私がいる時でも、電話での話の後に「明日、スタジオに来て解説して下さい」
と突然言われて、予定を崩せないのでお断りすることはあります。

テレビの場合は、1~2時間取材を受けても、そのうちの
数十秒だけカットされて終わりという場合も当然あります。

TVのビフォーアフターの番組では、
毎日現場撮影をしていましたが、
張りきって毎日現場へ入っていた職人さんでも
全く映らなかった場合がほとんどでした。

それらをわかった上で対応しているのは、建築関係の
テレビニュースなどの解説を見ていて「う~ん、違うなあ」と
思ってしまうことがあるからです。

これは、裁判や建築紛争でも同じです。

それまでの建築紛争の経過を読んで、
裁判官等にアドバイスする仕事もしていますが、
片方の建築士の指摘が間違っていたり、
極端に偏っていたりする場合があります。

間に入らないとそれが正しいかどうか
誰も判断できなかったり、指摘もできないからです。
裁判官が全く反対の理解をしていたこともありました。

メディアでも同じで、一級建築士が述べていれば、
偏った意見でも一般の人は正しいと思ってしまうので
私が理解できる内容の場合は、対応するようにしています。

これは、一級建築士事務所という立場もありますが
ゼネコンでの現場監督の経験や、

机上の住宅の設計だけでなく
毎日のように現場をみて、実際はどうやって工事がなされているのか
その場合の問題点を感じたり、指摘することが多いためです。

そういえば、以前、ダイヤモンド社から取材を受け LIXILの「住人オンライン」というWEBサイトでは、1カ月以上前に4回連載でアップされていました。

メディア関係のまとめをホームページでまとめようと思いながら
既に10年以上手付かずで、資料がどこにいったかわからないものも
出てきています。いずれまとめたいと思います。


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「2030年新築の6割に太陽光パネル」政府目標

2021年08月11日 11時55分33秒 | 住宅ノウハウ・実例
▲このドイツでの住宅用太陽光パネルは、地域のエネルギー計画の中で考えられ
雪止め金具も一体で造られていました。最も普及しているドイツでも色々問題があるようですが
日本で普及させるためには…


「国土交通省は2021年8月10日、住宅の「脱炭素化」を進めるため、
2030年までに新築戸建て住宅の6割に太陽光パネルを設置するという数値目標を
設ける方針を明らかにした。」

との記事を読みました。
補助金の拡充も検討ということで、良いことではあります。

しかし太陽光パネルについては、ずっと以前から
ミタス一級建築士事務所では、お勧めることはせず、
ご希望の場合は、むしろデメリットをお話しした上で、
それでもという方だけに設置しています。

以前と比べて性能や設置方法が良くなっているので、
条件によってはお勧めできる場合もでてきました。

それは、次の2つの場合です。

1)太陽光パネルを無料で設置してくれ、10年後または20年後の
  希望時期で無償でもらえるケースがある。貸与中は電気代が安くなる。
  また、欲しくなったら途中でも使用年数に応じて良心的な価格で買取も可能。
  このケースの場合、取付け工事や保証も比較的安心できる。
 (但し、相手にメリットのある設置条件があるので合致しないと設置してくれません。
  横浜市内の住宅密集地では難しいです。)

2)災害時の停電対策をメインとして考えて、
  費用は掛かっても大容量蓄電池をセットで使用、
  停電時や夜間でも家全体で使用できるようにする。

通常、太陽光パネルだけを設置するデメリットは以下が考えられます。
メリットはご存じなので省略します。

3)支払った金額を、本当に回収できるかどうか不明である。
  支払った金額を安くなった電気代で回収できる事前計算が通常です。

  劣化効率やパワコンの交換費用なども計算に入れるのが普通ですが
 例え計算通りに上手く行っても、使用できなくなって太陽光パネルを
 撤去処分する費用は考えておらず、それを考えると赤字になる可能性があります。

  家を建て替えるまで太陽光パネルを処分せず放置していても
  建物の解体時には費用が上乗せされます。
 しかもこの費用は、どんどん高くなっています。

4)初期の頃は雨漏れ事故が多く、対策されて現在は少なくなりましたが、
  それでも発生はしています。
  新築では、昔と異なり天井断熱などを確実に行ってる場合が
  多いので、少々雨漏れしても気付きにくい。
 雨漏れ時には、保証があっても簡単には補修できません。

5)屋根材のメンテナンスが困難。
  パネルの下の屋根材が劣化してもメンテナンスが簡単にできない。
  雨はパネルの下の屋根材の上を流れていくので、トラブルが生じた時に対応しにくいし
  余分な費用が掛かります。

6)市街地での隣家、近隣とのトラブル問題。

  住宅の間隔が狭いため、光が反射して眩しい、暑い、というクレームや

  雪が滑り落ちてきてフェンスが壊れた、エアコンの室外機が壊れた、
  人に当たったらどうする、危険だ、などのトラブルがあります。
  通常の雪止め金具では、これに対応できません。

これらを解決するには、

7)太陽光パネルの性能と耐久性、パワコンの耐久性をもっとあげる。
  耐久性は50年、北面や壁面でも、さらには陰になってもそれなりに発電できる性能、
  具体的には 現在の効率20%からイノベーションで50%くらいまでアップ。

8)屋根一体化で隙間や風通しがが不要、しかも熱をもたず効率が落ちない
  太陽光パネルの開発。

9)眩しくないように、光を反射しない完全艶消し仕上げ。

10)屋根を傷めない、専用の雪止め金具の開発と設置

11)蓄電池の性能や耐久性を上げて、コンパクト化、価格もダウンする。
  これも固体化電池などのイノベーションが必要。

  現在の太陽光パネル、大容量蓄電池システムでは工事費まで入れて、
  400万円前後するため、価格も100万円程度まで下げられるように。

もし、7)~11)の改善がなされたら、政府の目標以上が達成できると思います。
本気でやるなら単なる設置の補助金だけでなく、こういった開発にも取り組んで
頂いて、実現すれば良いのですね。
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新築ユーザーからの頂いたコメント

2021年08月09日 14時59分51秒 | ユーザーの方へ
▲ユーザーとの新築打合せ中の写真 


東京オリンピックが無事終わり、台風が連続して来ています。

さて、新築ユーザーコメント12 を
久しぶりに新規アップしました。

実は3年ほど前に、素晴らしいコメントを頂いておきながら、
さらにはその前もその後もたくさんの新築ユーザーから
コメントを頂いておりますが、掲載はしていませんでした。

今回は、ご入居後7年経ってのコメントなので
みなさんの参考になると思います。

掲載していない方は、短いめのコメントの方で
掲載しなくても私やスタッフが読んで喜び、目的を達していました。
お礼の返信はさせて頂いております。

従来のコメント掲載も全てかなり長いので、他のユーザーの方は
「みんなこんなに長いコメントか。」と逆にユーザーコメントを書くことを
しり込みされます。

今回は、さらに長かったので、
「どうしたらよいかな?編集はしない前提だし」と
こちらの怠慢もあり約3年迷っていました。(^^)ゞ

結局、後半をバッサリ、カットさせて頂きました。
申し訳ございません。また貴重なコメントをどうもありがとうございました。
今後は、短めのコメントでも掲載させて頂こうと考えています。

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FC町田ゼルビアクラブハウス構造見学会

2021年08月06日 15時51分48秒 | お勧め(建築編)
▲FC町田ゼルビアクラブハウス完成予想(ナイス(株)資料より)


スタッフも私も2021年7月末には2回目のコロナワクチン接種を終えたので
これで少し動きやすくなると思っていましたが、
デルタ株などの変異株でコロナ感染がさらに拡大を続け、終わりがみえなくなってきました。

常に事務所と現場の往復のみ、特定のお客様以外とは面談もしていませんでしたが、
まだそういう雰囲気は続きそうです。

さて、そんな中、2021年8月6日の今日、久しぶりにWEB以外の現地見学、
構造見学会に参加しました。
参加者にはみんな2メートル以上の間隔で並ぶようになっていました。

町田市にある、「FC町田ゼルビアクラブハウス」の上棟が終わり
施工会社のナイス(株)が、構造見学会を実施してくれました。

私が撮った写真は工事中で、その写真だけではよくわからないでしょうから
頂いたレジメの完成予想写真もアップさせて頂きました。
サッカーチームの2階建てのクラブハウスです。

この建物のポイントは、簡単に述べると構造体は重量鉄骨なのですが、
屋根部分に大きなスパン(間隔)にもかかわらず木質系を使っています。

もう少し詳しく述べると、
垂木にTJIジョイストという木質合成梁を使い、
野地板にCLT36ミリという無垢材を積層した木質材を使っています。

野地板は、外部屋根の仕上げ材を支えている板で
垂木は、その野地板を支えている部材です。

なぜ見学に行ったかというと、
垂木のTJIジョイストは、大きなスパン(間隔)に使えるからです。
言い換えれば、広い大きな空間ですね。
通常の木材の梁では、集成材を使ってもここまで大きな空間は無理です。

CLTは、いま注目されていて、ここでは12ミリの厚さの木材を3枚直行させて
36ミリの板をにしています。(他にもサイズはあります)

少し詳しい人は、このCLTは「Jパネルと同じ?」と思われるかもしれませんが
許容応力度計算において材料強度の取り扱いが異なります。
これを利用して建築してみようかと考えている建築家は増えていますが、
実現している人は、まだ少ないです。

現在のウッドショック問題で、全ての木材が高騰するだけでなく、
入手しにくくなっているので、少し水を差されています。

間もなく閉会をむかえる東京オリンピックですが
その国立競技場も鉄骨と構造材の補助として木材を使っていることで
注目されています。

国立競技場は、隈研吾建築都市設計事務所さんの設計ですが、
このFC町田ゼルビアクラブハウスの設計も同じ隈研吾建築都市設計事務所さんです。
鉄骨構造に木質を構造材の一部として利用するという考え方は同じですね。

大きな空間を造るのに、平屋か2階建ての2階なら
通常の木造でもいくつか工夫すれば可能ですが

2階建ての1階に大きな空間となると、通常の木造では
耐震性をクリアしにくくなり、難しくなります。

2階建ての2階でも、今回見学したFC町田ゼルビアクラブハウス
のようにここまで大きな空間となると、通常の木造の考え方だけでは難しいです。

そういうこともあり、実際に見ておきたいので見学させて頂きました。
写真や資料だけでは思っていたイメージと異なることは多々あります。

また、実際にどのような使われ方か、細かい部分まで
実際に使われているのを見ておかないとわからない部分もあります。
今回も、細部まで写真は撮っておきました。

 

▲▼2階内部の完成予想(ナイス(株)資料より)
下の写真は屋根の形状が複雑なので、梁も複雑になっています
この図では小さく見えますが、実際はかなり大きな空間です。



▲構造説明図(ナイス(株)資料より)2階に垂木のTJIジョイスト(こげ茶色)と、
 野地板(ナチュラル色)のCLTが描かれています。


▲▼現在の工事中外観 屋根部分に木質部分が見えます



▲現在の工事中1階内部 通常の鉄骨構造です


▲現在の工事中2階内部 かなり広いことと屋根部分が木質だとわかります


▲▼屋根の部分、鉄骨の上に垂木のTJIジョイストと、
  野地板にCLTを使っているのがわかります



▲クラブハウス前に駐車場があり、その前がこのサッカー場です

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住宅の高強度面格子

2020年12月04日 10時27分40秒 | 住宅ノウハウ・実例
▲ 高強度面格子 後付けタイプ


防犯目的で、各メーカーが以前から高強度面格子を発売しています。

通常の面格子は、簡単にドライバーで壊されたり、ネジを外されたりしますので
抑止力にはなりますが、それで安心しているとアダになることがあります。
少なくともサッシの鍵は、必ずダブルでかけておいてください。

防犯には、ガラスを防犯ガラスにしたり、シャッターや雨戸を付けたり
ガラスの幅を狭くして人が入れないようにしたり、いろいな方法がありますが
この面格子を付けるのも対策のひとつになります。

面格子は、新築時やサッシごと交換するリフォームの場合に採用する

一体型(窓に取り付ける)と
外壁に取り付ける後付け型があります。

今回、防犯目的ではありませんが
台風から窓を守るために、

耐風シャッターと、
窓によっては簡易な高強度面格子も採用しよう
ということになりました。

高強度面格子をスタッフに任せずに自分で調べてみて、
形状によって強度が変わる、ということがわかりました。

写真の3つはいずれも、高強度面格子で通常より強度もあります。
そして3つとも強度が異なり、誰もが予想できる
右端の縦横桝のグリッド格子が一番強度が高いのです。

一番右は、他の2つと比べて2倍以上の強度
ということがわかりました。

小さい物ならいずれの形状でも抜けてしまいますが
物がぶつかったことも考えるなら、デザイン的な好みは別として
一番右が良いでしょう。

もっと強度の高いステンレス製も価格は高くなり
制約もありますがあります。
より防犯性を意識するなら、それも良いでしょう。

また、窓の開閉方法によって
「面格子を付けると窓が開かない」
という場合もあります。

「少しだけでも開けば良い」ということであれば、
下記写真の脚の長い方を選べは
条件を満たせるかもしれません。


▲左が外壁から6センチの通常タイプ
真ん中が9センチの長い脚のタイプ
右は、入隅用なのでサッシの位置によってはこれを使います。

防犯目的と風通しを考えて、この長い脚のタイプは
窓の開閉と場所によって以前から使っています。

検討なさっているみなさんの、何かの参考になれば。
 
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