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住宅リフォームをすべきか、建て替えをすべきか?
この質問は、昔からよく繰り返されています。
今回も遠方にお住まいの方から、問い合わせを頂きました。
日本ならではの質問で、欧米ならそれほど迷わなくて済むでしょう。
日本でこれを迷われている大半の方は
欧米に住んでいれば、リフォームを選択されるからです。
日本では、築25年を過ぎてくると、
大掛かりなリフォームとなると
残念ながら、建て替えを考えてしまうからです。
もちろん、そう考えるのが無理はないのは、
今までの日本の住宅を造る考え方が、そうであったからです。
過去に、こういう質問を受けた場合、現場を確認して
アドバイスを差し上げるわけですが、
判断をするために、前提となる
共通の確認事項があります。
それは、
(1)住宅リフォーム、または建て替え目的、要望と優先順位は何か?
(2)住宅リフォームの場合、あと何年くらい住みたいのか?
(3)予算はいくらか?
そして、
(4)その他の個別事情は?
となります。
(1)~(3)は、どんな場合でも必ず確認しなければなりません。
また、(4)の個別事情というのは、要望であったり、制約であったりで
これは様々でたくさんあります。
例えば、工期の制約や法的な制約があったり、
仮住まいは、できるだけしたくない
といったことも個別の事情です。
(1)の目的がもっとも重要ですが
(2)と(3)が決め手になることもあります。
(1)では、デザインや意匠、使い勝手、快適性以外にも
耐震性、断熱性、バリアーフリーといったことも重要な要素です。
これは、工事費用に影響しますし、そもそもリフォームで対応が
どこまで可能かを見極める必要があるからです。
また、(1)に関しては、みなさんが考えている要望が
本当は必要が無かったり、意味の無いことの場合もあります。
ご要望の目的を満たすには、別の方法がベターであることもあります。
満足するには、効果的に費用を使うには
それらの部分を含めて、しっかり話し合って検証する必要があります。
(2)では、耐久性が問題になってきます。
特に既存の住宅リフォームでは、あと何年住みたいのかというのは、
重要な要素です。
工事範囲や工事内容、工期、工事費用に影響してくるからです。
(3)は、リフォームならこれくらい、新築ならこれくらい
と条件により変わることが多く、さらに
(1)(2)との絡みでも変更になる部分です。
こういった、ご要望をお聞きして、あるいは考えておいて頂いて
私は現場を拝見します。
相談された方の例で、既に5社の工務店やリフォーム会社に相談して
最後にミタス一級建築士事務所に相談にお越しになられた方が
いらっしゃいました。
「建築士も現場を見に来たけれど、自分達の要望を聞いてくれて
それをプランにして見積もりを持って来てくれただけでした。
清水先生のように
床下や天井裏を見たり、一部壁を剥がして最終アドバイスを
もらったことはありませんでした。」
というコメントを頂いたように、
そういうところを見ないと、判断できません。
同じ築年数でも、全然異なるからです。
次回は、こういった実例をあげて
もう少し説明いたします。
さらに、その次には、自治体の助成金を使う場合の注意事項も
お話ししたいと思います。
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ご意見があれば、お気軽にどうぞ!
注文住宅 横浜
一級建築士事務所 横浜市
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