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釜石ラグビーの挑戦 by 大友信彦

2009年01月07日 | トップリーグ


 かつて成人式が1月15日だった頃
 国立競技場には、成人式帰りの和服の
 女性を含む多くの観衆の中、大漁旗が
 舞っていた

 日本選手権を連覇した当時は、松尾雄治氏の「勝つために何をすべきか」が
 ビジネス書として書店に平積みとなっており、そして釜石ラガーマン達の活躍は
 東北をはじめとして多くの地方出身の方に勇気を与えていた。

 また、社会人チームの多くが有名大卒のエリート集団であった中、それを打ち
 破る高卒中心の鍛え上げられたチームの活躍は、実に爽快であった
 
 時代は流れその新日鉄釜石も会社の規模縮小によりクラブチームと変わる
 「釜石シーウェイブス」として地域密着型クラブとして再スタートとなった。
 今回紹介するのはその地道な取材をまとめられた本である

 色々な雑誌の記事を集められた本でもあり、何度も同じ説明があるのだが 
 それを忘れるほど本書の中身は濃く、今のスポーツのあり方を説いている
 
 釜石でラグビーをしたいといろんな事情を持ちながら、長いトンネルと急な
 坂道を下ってきたラガーマンを待つ現実は甘くなかった。以下私の稚拙な
 文章より、熱く語られているレビューがあったので紹介しておきます

 (アマゾンより抜粋)
 本書には「スター」がまったく登場しない。その点では、まったく「異色な」スポーツ
 ノンフィクションである。
 新日鐵という企業を離れて地域密着型クラブとしてスタートを切った釜石シーウェ
 イブスの理念に共鳴して、釜石にやってきた若者たちは、そこでラグビーを続け
 るそれぞれの事情を抱えている。しかし、彼らに用意されている仕事ときたら、
 清掃員であったりカーディーラーであったり幼稚園の教諭であったりと、およそ
 日本のトップアスリートたちが経験しないような仕事ばかり。それもまた地域密着
 を形作る一つの地道な活動であることは本書で丁寧に解き明かされていくが、
 果たしてスポーツ選手とこういう仕事を結びつけて考えられる“スポーツファン”が
 何人いるだろう 
 けれども、本書でも描かれているように世界では案外それが当たり前のスポーツ
 ライフなのである。
 地を這うように丹念にエピソードを集めていく著者の姿勢は、熱さを押さえ込んだ
 淡々とした筆致で、これらのエピソードを、ありのままに書く。「だから日本のスポ
 ーツは……」といった論に走らない姿勢は、一つひとつのエピソードを、珠玉の
 短編小説のように描き出して素晴らしい。
 スターに張り付いてコメントを拾うのが「スポーツノンフィクション」では断じてない。
 テレビなら「数字が取れない」と言われるような素材から、深くて核心的な問題を
 えぐり出すのが、本物のスポーツノンフィクションなのだ、と改めて教えられた。
 すべての人に必読です。

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