新入学、新学期の季節ですね。
皆さまのお子様は、どうお過ごしでしょうか?
先日、不登校経験のある友達の息子君が、4月から大学生になったと連絡がありました。
知り合ったのは息子くんが小学生の頃。
復学を果たしたものの、その後もそれなりにいろいろあっただけに、報告を受けて嬉しかったです。
頑張ってほしいです!
けん太の学生時代を振り返ると・・・
新学期はわりと大丈夫でした。
新学期はわりと大丈夫・・・という書き方をしましたが・・・
不安定要素がなかったわけではないんです。
けん太は小6の4月、新学期に「行く日」を決めて、7か月の不登校を経て「登校」しました。
当日の朝は緊張感が漂っていました。
その数日前に、担任の先生に家庭訪問をしていただき、けん太は何か月振りに先生と対面を果たしました。
登校日の前日には、けん太は放課後、クラスの子がいない時に学校に向かい、自分の下駄箱、席などを確認しています。
新学期になり、席は変わっているはずなので、そういった、わからないことから来る不安というものを最小限にしました。
久しぶりの登校へのハードルをなるべく低い位置に下げてから、当日を迎えました。
恐らく、けん太は、登校日よりも、その前の日の方が緊張感がマックスだったと思います。
でも「やっぱり学校に行きたい」という気持ちが勝っていたのでしょう。
なんとか乗り越えました。
学校に行けて、少し緊張から解放され、ほっとした表情をしていました。
けん太は不登校になった時、これまで遊んでいた友達を避けて完全に家に引きこもりました。
ひとりだけ心を許し、家に入れましたが、そのうち、その子も来なくなりました。
それから数か月、けん太は友達と一切接することなく過ごしていました。
そして、久しぶりに登校できた日。
けん太は、弾むように帰ってきて、玄関にランドセルを放り込み「遊びに行ってくる~」と
元気にまた出て行きました。
この時のけん太の表情を忘れることができません。
けん太は、やっぱり学校に行きたかったんだ。
そうやってまた友達と遊びたかったんだ。
そう確信しました。
学校を諦めなくてよかったと思いました。
その翌日からも元気に学校に向かい、放課後も元気に遊ぶ。
水を得た魚のようでした。
これでもう大丈夫・・・そう思えてきていました。
が、しかし・・・1週間後の朝、起きてきませんでした
「今日、休ませて・・・」
なんで???・・・と思いましたよ。
また繰り返すのか・・・と心がザワザワしました。
しかし、その日は金曜日。
翌日は休みです。
「今日、行ったら明日はお休みだよ」と、背中を押し、学校に向かわせました。
そしていつものように元気に帰ってきて、遊びに行きました(笑)
ずっと家にいたのに、ある日、学校に行き、そこから、毎日の登校と放課後の遊びと・・・
気持ちは弾んでいたけど、身体がまだ完全に順応できていなかったのでしょう。
疲れが出てきていたようです。
そこで一旦、身体を休めるという判断もあるとは思います。
でも、その日、疲れて帰ってきてバタンキューとはならず、また元気に遊びに行ったわけなので(笑)
結果的に、「行けた」・・・ということです。
けん太は、一時休止してしまうことで、動きが鈍くなってしまう可能性もありました。
その判断が難しかったりしますが。
この時は、背中を押してあげることで、このくらいの疲れなら行ける!・・・という経験を積むことができたのではないかと思います。
同じようにちょっと怪しげだったのは、高校生1年生の時。
入学して1週間のことです。
最初の1週間は午前授業だったのですが、(通信だったので、ペース作りの時間は緩やかに設定されていました)
飛び石登校で、2日くらい休んだと思います。
「休む」とだけ言って、起きないし、多分、寝たふりをしていたと思います。
この時も、やはりザワザワしましたけどね
でも、翌週からはちゃんと行けました。
その後は、絶好調の高校生活を送っていました。
その後、飛び石の休みというのは、ペース作りの期間だったんだなと思いました。
ずっと昼夜逆転の生活をしていたので、毎朝、起きるのも大変だっただろうし。
身体がそれに慣れるまで少し時間が必要だったんだと思います。
入学式、始業式を迎え、順調な滑り出しかと思ったら・・・というのはよく聞く話です。
環境の変化あり、不安ありの時期なので、そう簡単ではないですよね。
整骨院でも、今が1年で一番、血流が悪くて、精神面でもダメージを受けやすい時期と言ってたし。
我が家では、小学校も高校も、ちょっとヒヤッとする瞬間はあったものの、それだけで終わりました。
それは、けん太に「登校の意思」があったからです。
なかったら最初から動けなかったと思います。
その意思があるのであれば、あとは本人が調整できるはずです。
子どもの様子に、親もザワザワしたりもしますが、
そこで親が大きく動揺してネガティブに接してしまったり、子どもが「本当は行きたい」と思っているのに「休んでいいよ」と言ってしまったり・・・
親の心配が、かえっておかしな方向に導いてしまうこともあります。
あまり一喜一憂せずに、どんと構えていてほしいです。
過去を振り返ると、そんな偉そうに言えない私ですが
だからこそそう思えます。
今、新緑が綺麗ですね。
芽吹く頃、人間の中に沸々と溜まっていたものが開放されるそうです。
淀みが多かった人ほど、ぱぁ~っとね。
親御さんも、気持ちを外に向け、新鮮な空気をたくさん吸ってくださいね!

