担任の先生のこと、もう少し書こうと思います。
先生はけん太が卒業した年、異動されました。
「辞校式」で在校生とお別れするのですが、卒業生であっても、お世話になった先生が異動する時には、駆けつけたりします。
クラスの中で一番お世話になりご心配もおかけしただろうけん太ではありますが、
まず「辞校式」に来ることはないだろうと思われた先生から、前日に、電話がありました。
「最後にけん太と少し話ができれば・・・」と。
けん太は友達と遊びに出てしまい、先生とお話することは叶わなかったのですが、
先生から伝言を頼まれました。
先生の知り合いが小学校5年の時からずっと不登校。
中学校も全然行っていなかった子が今、自分の道を切り開いている。
彼はとても独創的で、普通の人には持っていない才能を持っていた。
学校というシステムが合わなかっただけのような気がする。
自分のいいところを引き出せればいいんだと思う。
お母さんもケン太のいい部分を見てあげてください。
ケン太は最後、ちゃんと顔を上げてまっすぐ前を向き、
しっかりと相手の目を見ていました。
それができる子です。
それが彼の本来の姿ですから。
そう言ってくださいました。
先生は対応に悩み、試行錯誤をしながらも、
最終的には、ダメなところを拾うのではなく、
いい面を見つけようと肯定的にみてくださいました。
本当にありがたかったです。
高校生になり、けん太は学校のボランティア活動で、啓蒙活動のビラを駅前で配ったことがありました。
その時に、偶然、担任が通りかかり、けん太の姿をみつけ、話かけてくれたそうです。
そのことはけん太に聞いていたのですが、
後に「元気そうにしている姿をみれて嬉しかった」という内容のお手紙を先生からいただきました。
けん太はその時、水を得た魚のように、毎日、楽しく学生生活を送っていた時でした。
多分、それが表情にも出ていただろうし、新しい環境で元気にやっている姿に、先生も本当にほっとされたと思います。
この時に、やっと、これまで先生がご尽力いただいたことへの、恩返しができたように思いました。
学校の生徒として活動をしているけん太の姿を見ていただけたこと本当によかったです。
その後、また崩れてしまったことはご存じないと思いますが
とりあえず、持ち直すことができて、元気に過ごせているのでね