忘れな草の花籠

確かハンドメイドブログだったはず・・・

西行花伝

2009-02-16 15:12:32 | BOOK
「宮尾本平家物語」を読んだ後は
この「西行花伝」(辻邦生著)を
これまた地道に読んでました。
買った記憶がまったくなく、
ある日、本棚をのぞいていて発見しました。

藤原秋実なる人物が、
師とあおぐ西行の足跡をたどる形式のお話です。
西行=歌人で、
花鳥風月を愛し、歌の世界に遊ぶ人・・・というイメージが
あったのですが、
この小説を読んでいるうちに、
実は西行なる人物はとてつもなく
大きな野望があったのでは・・・と思ってしまいました。
(まぁ西行自体、謎が多くいろいろな伝説のあった人物なのですが。)

この本を読んでいるうちに、
歌人としての西行よりも思想家としての西行に
とてもひかれました。
歌にこめられた西行のメッセージを
読み解いていくのもおもしろいかもしれませんね。
ただし、私の場合、歌はニガテで
解釈も難しいですし、歌の上手・下手の区別もつけられませんが・・・。

現代でも歌はミュージシャンたちの
心のうちを伝えるツールでもあるわけだから、
当時の歌もそういうような感じはあったのではないでしょうか。

ただし当時の情勢と切り離して考えられないのが寺社勢力。
どうにもこうにも土地争いやら荘園制度やら
理解するのが難しいです。
そしてこれらを説明する本もまた難しくて
ツルツル脳の私には読解するのが困難。
わかりやすいマンガでもあればいいのだけれど。

さてさてもうすぐ西行の愛した桜の季節ですね。

願はくは 花の下にて 春死なん そのきさらぎの望月の頃

2月16日。
今日は望月ではないけれど、
西行が寂滅したとされている日です。
コメント
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