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今日、桐生市にて起きた一幕からご紹介します。朝日新聞デジタルの記事から紹介。
桐生・庭山市議、失職の見通し
荒木恵司議長に庭山由紀市議の除名を求める懲罰動議を提出する市議たち=桐生市議会議長室
ツイッターでの「つぶやき」を発端に、桐生市の庭山由紀市議(43)が失職する見通しとなった。荒木恵司議長に10日提出された除名の懲罰動議に署名した市議は17人。可決に必要な16人を超えている。ネット空間での発信内容をめぐる問題が、有権者が選んだ議員の資格を奪う究極の懲罰へと進む、異例の展開だ。
何が起きたのか?
庭山由紀議員は、放射能の危険性を以前から指摘し、食による内部被曝を避けるよう訴えていました。
そして問題が起きたのは5月25日のtwitter上の発言。
桐生市が放射能汚染地域という自らの認識に基づき、市役所前の献血車の画像とともに「放射能汚染地域に住む人の血って、ほしいですか?」と投稿。
5月25日。市役所前の献血車の画像を公開してのつぶやき
単にこれだけを見るならば扇情的な文章ですし、人体が汚染されたもの(=悪いもの、忌避すべきもの)というメッセージは住民や農協の感情を害するに余りあったのです。
献血の仕組み
しかしながら、冷静に背景を分析していくと、それを裏付ける情報が出てきました。
まず、『内部被曝』(ちくま新書)などの著者でもあり、広島で被曝した医師、肥田舜太郎氏の発言にも注目したい。
彼は1917年生まれ、今年95歳の現役の医師です。1945年8月6日に現地入りして治療に当たり始めました。
『内部被曝』に立ち向かう
肥田舜太郎医師に聞く。
汚染が身体を蝕んでいく恐怖に、我々はどう立ち向かえば良いのか。
肥田氏自身も、広島の爆心地から出た数日後に激しいだるさを感じたと語る。
「当時の私は、広島市郊外の戸坂村の農家で、看護師7人とともに20000人にのぼる被ばく者を診察していました。
すさまじいだるさに襲われたのは、診療を始めてから4~5日後です。
最初は疲れが出たのかと思いましたが、症状はひどくなる一方で、しまいには立っていられなくなりました。
一度横になってしまうと起き上がれず、39℃近い高熱にうなされ、唇?や鼻だけでなく、目からも出血し始めたんです。
幸いだったのが、8月15日の終戦後に四国や九州の部隊から100人ほどの軍医や衛生兵が助けに来てくれたことでした。
毎日輸血を受け体内の血が入れ替わると、見違えるように元気になったんです。」
横たわる被爆者
つまり、大量の汚染されていない血液を輸血したことにより、彼は元気になったのです。
そのことをある内科医は「体内のセシウムが尿中に排出されたのではないかと推測する」と述べてます。
また、2011年9月20日の日経新聞によれば、
慈恵医大がナノテクを用いて15秒で放射能を99.9%除去できる新技術を開発したと発表がありました。
東京慈恵会医科大学の並木禎尚講師らは磁性を持ったナノ(10億分の1)メートルサイズの微粒子を使い、放射性物質を効率よく除去する方法を考案した。海水や牛乳、血液の液体成分から、最短15秒で99.9%取り除けるという。東京電力福島第1原子力発電所の放射性物質で汚染された水や土壌の除染などに役立つとみている。
がんの治療薬を患部に届けるDDS(薬剤送達システム)のために開発した、直径70~80ナノメートルの磁性結晶を使った。化学物質で覆ってからセシウム吸着材のプルシアンブルーやゼオライト微粉末をくっつけ、直径200~400ナノメートルの微粒子とした。
実験では試験管内で非放射性のセシウムを入れた海水と牛乳、牛の血清に別々に混ぜ、市販品と同程度の強さの磁石を近づけた。すると15~60秒で99.9%のセシウムを回収できた。
ゼオライト鉱物で放射性物質を除去する従来法では回収が難しく、6時間以上かけて沈殿を待つ必要があるという。今回の方法は微粒子化によって表面積が増え吸着効率が上がるほか、磁石で容易に回収でき維持管理も容易だとしている。
なぜこのような記事が出るかといえば、血中からセシウムを除去できれば、より健康になると見られているからです。
なお、現在は輸血用の血液にセシウム137を照射して、血中の白血球を殺して輸血先の人体に影響が出ないように血液を処理しているとのことですが、これは飽くまでも外部被曝であり、照射によって血中にセシウムが入るわけではありません。つまり、問題なのは内部被曝なのであり、輸血用の血液を放射線照射するからといって、それが問題にならないということではありません。
基本的に、内部被曝をしている人の血液を献血用にするというのはやはり問題なのではないかと思います。
また、この発言により議員辞職を強いられることになりそうな庭山議員はスケープゴートではないでしょうか?
汚染されている土地に人を住まわせ、そして安全だと言い張るよりも、素直に汚染を国は認め、移住先の確保をすることの方が大切だと思うのです。
今日もお読み頂きありがとうございました。