東京電力福島第一原子力発電所に地下水が流れ込んで増え続けている放射性汚染水を減らすため、地下水を海洋に放出する計画が先送りされましたが、まだまだ不安が残る放射能問題ですが、周辺海域に生息する魚介類にどんな影響を与えているのだろうかと、セシウムに関して調べてみました。
2011年3月の福島第一原発事故が起こる以前から、海洋汚染に伴う魚介類などへの影響について調査・研究する海洋生物環境研究所では国内にある原発の周辺海域の海水、海底土、海産生物の放射線量を測定していました。
その資料を見ると、事故前(1983~2010年度)の海産生物(スズキ、メバル、ミズダコなど)の放射能濃度は1Bq(ベクレル)/kg以下を維持しています。
しかし、今回の事故を受けて、どう変わったのかスズキについて、水産庁が公表している報告から推測してみます。
測定値を見ると放射能濃度は今年3月1日のもので、検出限界未満~200Bq/kg。いちばん高い濃度で考えた場合、その差は200倍にもなっているのですから福島第一原発から垂れ流される放射能汚水の多さに驚かされてしまいます!
この水産庁の報告では、複数の魚種について、事故から今年3月1日までの測定値の経過が記載されていますが、これを見ると、
海面に近い部分(表層)の魚(イカナゴ・カタクチイワシ稚魚)の放射能濃度は事故直後には高く、その後、大幅に低下している。
海底に近い部分(底層)の魚(マアナゴ)は依然、高いままです。
もちろん各地の水産試験場で検査をおこない、一般食品の基準値(100Bq/kg)を超えたものについては、出荷規制しているようですが、不心得者たちの密漁が全国各地で起こっており、密漁された魚介類が市場に出回っていますので魚介類は要注意というよりも、当面は購入を見合わせることをお勧めします!
放射能汚染した魚介類は原則として、市場に出回ることはありませんが漁民も背に腹は代えられないのが現実でしょうから、消費者が注意するしかありません!
魚介類の種類による放射能濃度の違いについて、いまわかっているのは、
「表層の魚より底層の魚のほうが高い」
「マグロなどの回遊魚には影響が少ない」
「魚よりエビ・カニ、さらにイカ・タコのほうが低い」
という事である。
現在は、海水中の放射性セシウムは希釈、拡散が進んで検出限界値まできているようですが、セシウムは泥などに吸着して海底に沈んでい伸すので、海底の魚介類には注意が必要です!
イカなどが、放射能濃度が低い理由ははっきりとはわかりませんが、摂取するエサなどが関係していると考えられています。
また回遊魚は福島沖の海域にいる時期が短いため、汚染されにくいと考えられていましたが、高濃度汚染水の垂れ流しにより、もはや回遊魚も安全ではありません!
セシウム137の半減期(原子核が壊れて半分になるまでの期間)は約30年という期間です。
現在、国が設けている基準値100Bq/kgは健康への影響がないと一般的に評価されている数字ですが、これを信じることはできません!
今回用いた数字のほとんどは、省庁や自治体がホームページで公開しているものですから、大半が嘘であると推認しています!
これからも皆さんが、引き続いてこのような魚介類でも食べるという限り、魚介類に生体濃縮された放射能を摂取しなくてはなりませんので、下ごしらえや調理法などで魚介類に含まれる放射性物質を減らす工夫が必要です!
放射能汚染されていない食品などは、皆無でしょう!
結論としては、食べないことです!