本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイク、更にレイアウトを変更したものである。
10月も中旬になると、鳥海山の上の方は既に何回か雪を被り、紅葉前線は標高1000m以下まで降りている。
10月19日は紅葉真っ盛りと思われる鶴間池(標高約810m)を約10年ぶりに訪ねてみた
(以前訪ねたレポートはこちら)。
この日はわけあって池を二回、訪ねることになったが、一回目は朝7時頃。
空は重苦しく曇っていたが、標高約970mのノゾキ駐車場からは鶴間池がしっかりと見えた。
ここから標高差約150mを一気に下降して行く。
傾斜が急なので鉄梯子やロープの連続
鶴間池名物鉄梯子。 同じく名物のロープ。
だが、30分弱で到着。
平日ということもあり、池には誰も居なかった(念のため、熊除けホイッスルを吹きながら降下)。
鶴間池畔
静まり返った湖面には鏡のように紅葉や廻りの景色が映っていたが、
鳥海山の上半分は雲で見えなかった。紅葉の色づきはイマイチ。2008年には敵わなかった。
周囲のブナ林には獣のような形のブナが有った。
鳥海山が見えなかったのは残念だったが、こんな鶴間池もあるさと早々にノゾキに這い上がる。
ここで今回の非合法マップ。
(二ノ滝渓谷付近) (鶴間池付近)
鶴間池から這い出した後は鳥海山の登山ルートのひとつ、二の滝登山道を歩いてみる。
一の滝を皮切りに次々と滝や渕が現れる。
一の滝 二の滝
二の滝の上の方
それぞれの滝も立派だったが、
個人的には奥の方にある額絵ノ壺の景観が気に入った。
こちらの本格的な紅葉はもう一週間くらい後だろうか。額絵ノ壺の渕には更に上流の落ち紅葉が流れ着いていた。
額絵ノ壺 額絵ノ壺の落ち紅葉
額絵ノ壺
なお二の滝の渓流は地理院地図で確認したら、「南ノコマイ」という名があった。
源流は鳥海山外輪山のひとつ、文珠岳(2005m)にあり、七五三掛付近から始まる蛇石流も源流のひとつ。
鳥海湖火山と千畳ヶ原の間を流れる蛇石流。2014/09/27撮影。
蛇石流は鳥海湖火山と千畳ヶ原の間を流れ、南ノコマイとなる。
今回は南ノコマイを仙龍滝まで上り、引き返した。
この渓流は滝と滝の合間も退屈させなかった。
登山道沿いの樹木や岩がみごとだった。
木の根っこと岩の格闘。
木の根っこと岩の格闘。 これは「あがりこ」だろうか。
此処の不思議な形の樹木(ブナやミズナラ、ヒバ、クロベなど)は見ごたえがあった。
鳥海山北麓の中島台でも同じようなブナが見られ、それは「あがりこ」と呼ばれるが、
かつて炭焼き用に伐採された木の根元から湧き出た萌芽がでかくなったものと聞く。
二の滝登山道で見かけた草木の実。どこの山にでもある植物だが・・・
ツルアリドオシの実
ツルアリドオシの実は二つ目小僧だった。
これは二つの花が融合して実になったからと教えて頂く。
奇妙な樹木や渓谷を堪能しつつ、二の滝ルートを下山したら、
ありゃりゃ。 (´π`;)青空になり、鳥海山が一糸まとわぬ姿になっていた。
折角来たのにこれは勿体ない。
14時近くになったが、(鳥海山の見えるうちに)鶴間池にもう一度下りてみようと決断。
再び、ノゾキに立つ。
14時半頃の鶴間池(ノゾキ付近から)
なお池は地形の関係で午後から日陰になるので (´π`;)少し焦って降下、
(コースタイムでは30分のところ)二回目は15分だった。
15時頃の鶴間池と鳥海山
下りたら、鳥海山の上の方に新たに雲が被さり、全貌はなかなか拝めなかった。
おまけに池の水面にはさざ波が。
残念だが、こんな鶴間池もあるさ!と妥協。
さざ波の無い箇所を探し、クローズアップしてみる。
15時頃、鶴間池から見た鳥海山山頂付近
鳥海山中腹の紅葉。上の方の落葉した樹木はたぶんダケカンバ。
ブナ林から池を覗き見る。
今回の鶴間池の紅葉は赤味が少し足りなかった(他の皆さんも同意見だった)。
それでも此処は私にとって絶景であることに変わりは無い。
以上。
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