(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしてアップ。その後、内容を少し改め、再アップしたものである。)
鳥海山はいつも秋田側の鉾立や祓川から登っているが、
今回は山形側の湯の台、厳密には滝の小屋から登ってみた。
このルートは今まで真夏から秋にかけて、それも途中の河原宿までしか歩いていない。
夏の初め頃にどんな花が咲いているのか興味があったので、今年は既に6月12日にアタック
しているが、その日は滝の小屋手前、雪による通行止めで断念、今回が二度目のアタックとなった。
今日は夜明け前から晴れており、下界からも鳥海山本体が見えていたが、
何故か中腹の滝の小屋付近にだけ雲がかかっていた。
庄内平野(八幡町付近)から夜明けの鳥海山を望む。
滝の小屋入り口の駐車場
八丁坂入り口付近から来し方を振り返る。滝の小屋と渡渉点、雪渓が見える。
八丁坂(標高1300~1530m)はミヤマナラなどの低木にびっしりと覆われた斜面で花も適度にあり、見晴らしも良好。
しかしここは晴れていたら、暑くてしんどい場所だ。今日は雲で日差しが遮られていたので消耗することはなかった。
ここに多い花は・・・
ウラジロヨウラク
マルバシモツケ ハクサンシャクナゲとミヤマヘビノネゴザ?
他にはウラジロハナヒリノキやヨツバシオガマが多く、
ミヤマハンショウヅル、ハクサンフウロ、ニッコウキスゲも少しだけ咲いていた。
河原宿(標高、約1540m)が近づいたら、急に平らになり、雲も晴れて、ドーンと目の前に鳥海山本体が現れた。
ここで今回の非合法マップ。
河原宿から先は雪渓歩きになった。
このルートが(鉾立ルートに較べ)花が少ないと感じるのは、雪渓に覆われているせいだろう。
今頃の時期だとルート全体の約三分の一が雪渓歩き。登りは久々にアイゼンを履いた。
雪渓際の登り。
雪渓際で見つけたコシジオウレンとニッコウキスゲの芽出し。
雪渓終点に到着。
こちらの斜面に咲く花は八丁坂のそれとは少し違う。
ベニバナイチゴ
ベニバナイチゴの花をアップで。
雪渓が終わった地点から伏拝岳山頂までの斜面を「薊坂」と呼ぶが、アザミ類はまだ咲いてなかった。
ミヤマキンポウゲ キバナノコマノツメ
月山
大雪渓や庄内平野を見下ろす。
鉾立ルートとの合流点、伏拝岳が近づくと、笙ヶ岳や鳥の海が見えて来る。
やっと伏拝岳。ここで鉾立(外輪山経由)ルートと合流。
外輪山の一角、伏拝岳から先は、秋田側の景色がワーッと開けてくる。
千蛇ヶ谷の雪渓と稲倉岳
新山など山頂部もよく見えて来た。
新山と七高山。右手前は行者岳。
外輪山の稜線に上がると、花の種類はガラリと変わる。
イワカガミ(とアオノツガザクラ)
イワギキョウやチョウカイフスマは咲き出したばかり。 イワブクロはまだ蕾。
イワギキョウ チョウカイフスマとイワブクロ(蕾)
ホソバイワベンケイとミヤマキンバイは下の八丁坂、薊坂にもいっぱい有ったが、花は既に終わっていた。
今は山頂部がちょうど花盛りだった。
ホソバイワベンケイ
この日、山頂部で咲いている花で最も印象に残ったのはイワウメだった。
イワウメとミヤマキンバイ
イワウメ
ややピンクがかった花も有った。
外輪山の内壁にはうっすらと白くなるほどイワウメが咲いていた。
こちらはこれ以上、近寄ることは叶わず。
新山の残雪には竜のような紋様が。
新山山頂をクローズアップ。 外輪山の最高峰、七高山(2229m)山頂。
今回、新山山頂には登っていない。代わりに帰り、支峰の月山森に登った。
今回の滝の小屋ルートでは、御浜や長坂道に多いハクサンイチゲ(こちら)が見当たらなかった。
更に物足りないなと思ったら、チングルマも見てなかった。
ただしチングルマは有る筈だと下り道でちょっと探索。すると河原宿の月山森寄りの場所にいっぱい咲いていた。
チングルマ。そろそろ花が終わり気味の株。
鳥海山の南西側に月山森という小ピーク(標高1650m)がある。
昨年の秋に一度、登っているが、今回も立ち寄ってみた。
花は期待してなかったのだが、山頂はヨツバシオガマの小さなお花畑になっていた。
ヨツバシオガマの小さなお花畑。バックは鳥海山本体。
7月9日、横手実家に行ったら、富士山型の鳥海山が見えた。
以上。
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