(本記事は旧ホームページの古い記事をブログ用に復刻したものである。)
(本頁は「2008年8月12日、鳥海山花紀行・中編」の続きである。)
ふだん運動してないものだから、吃驚した足は途中で何十度となく止まったものの、
いよいよ心臓も止まるかと思う頃、やっと河原宿に到着した。
ガイドブックでは1.5時間とあったが (´π`;)ワタシはたっぷり3時間かかった。
風に揺らぐ花を200枚以上も撮影しながらの登山とはいえ、
体力の衰えはいかんともしがたい。
それでもここまで来れたのは、あのご老人の
「(´π`)♪・・・河原宿は今日あたりが最高に花盛りだろう。あそこのニッコウキスゲは凄い!」
の話があったからこそ・・・。
バックの雪渓は「心字雪渓」と呼ばれる。
なのに、うぅぅぅぅ(;゚Д゚)なんじゃ。こりは!
河原宿にはササしか生えてないじゃないか!
花はどこへ行った?
ずっと先に着いて、別の山から降りて来た例のご老人(地元の方)が
「イヤーッ。(´π`;)ミゴトに外れましたなー。」と侘びを入れたが、(-_-;)今更遅い。
意地でも花はないものかと(河原宿)小屋周辺を探し回る。
まずはこれ 。
8月9日、蔵王でも見かけた赤みがったシロバナトウウチソウだ。
葉まで赤い株もあった。
それからアザミの仲間。
ウゴアザミ
(右上)別種のアザミかと思ったが、ウゴアザミの変異内のようだ。
これはアザミではない。
ミヤマアキノキリンソウ(コガネギク)
世界中で鳥海山だけにしかないアザミ。
チョウカイアザミ
(右上)終わり間近のニッコウキスゲと咲かないまま枯れようとしているコバイケイソウ。
ダイモンジソウ
ミヤマセンキュウ
(右上)イワショウブ
期待していた河原宿の花はこの程度だった。
最後にもう一度、河原宿、そして雲に包まれた鳥海山を振り返ってみる。
山で会った爺さん曰く、
「たぶん今日あたりが河原宿は最高に花盛りだろう。あそこ・・・」
のニッコウキスゲ群生だが、
今回、私はずっと下の方、滝の小屋の近くで既に出会っている。
本シリーズの冒頭写真がそれだ。
滝の小屋駐車場下のニッコウキスゲ群生
この地の高さは1200mにも満たない。こんな低い場所で、しかも今頃(八月中旬)になって、
何故ニッコウキスゲが咲き出しているのだろう。
此処はたぶん地形や風向の関係で積雪が異常に多く、雪消えが遅いので、
今頃、開花しているものと推察。
それにしても、高山帯の景観がこんな低い場所にも現れるなんて、鳥海山は不思議な山だ。
貝型雪渓とマタフリ沢。黄色い点々はニッコウキスゲ。手前の薄紫はコバギボウシと思われる。
今回のトライアルで私は体力、特に脚力の衰えを痛感した。
が、花を求めて山を歩く気力はまだまだ衰えていないことも解った。
このまま温暖化が進めば、早晩、日本の高山のお花畑は壊滅するかもしれない。
その前に体力を回復し、もう一度、この目で見て歩きたいものだ。
最後に
かつてリバーサルフィルムで撮った鳥海山のニッコウキスゲを三枚。
撮影年月日は失念してしまったが、1980年代の終わり頃~1990年代の初め頃の7月下旬~8月上旬と思われる。
撮影場所はいずれも御浜周辺。
バックは稲倉岳。
右上の隅に写っているのは幼稚園時代の倅と家内。
以上。
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