モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

八幡平を縦走往復。(2018年6月18日)

2021年06月21日 | 八幡平

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしてアップ。その後、内容を少し改め、再アップしたものである。)

6月18日は久しぶりに八幡平に行ってみた。
ただし今回はドラゴンアイ人気に沸く北の方ではなく、南側に連なる地味な小山稜線を縦走往復した。
このルートは遥か昔(1991年6月下旬)、諸桧岳辺りまで行っているが、その日は天候に恵まれず、景色はほとんど見えなかった。

今回は高曇りなので、まずまずの展望が期待できそう。
片道4時間±α、源太ヶ岳か大深岳のどちらかに登頂して戻って来たいと思ったが、
初っ端から少し躓いてしまった。

左奥の平らな山が源太ヶ岳、大深岳、真ん中の手前が畚岳。





畚岳の登山口近くを掠める八幡平樹海ラインが閉鎖されていたのだ。
8時半には閉鎖が解除されると書いてあったが、その時は7時。

時間がもったいないので、山頂レストハウス近くの無料駐車スペースにクルマを置き、舗装道路をテクテク歩くことにした。

非合法マップ(今回、歩いたルートは黄色破線)
 
                                                                                                                                                                       畚岳山頂

30分程度のタイムロスの後、畚岳山頂(1578m)に立つ。
この山、縦走路の一番先頭なのに、この日登る山としては最高峰。
八幡平そのものや岩手山や森吉山などの眺めが素晴らしかった。


畚岳山頂から焼山と森吉山(左奥)。



畚岳山頂から西側、玉川源流部を眺める。



秋田駒ヶ岳方面は霞んでいて見えにくかったので、写真は省略。鳥海山は手前の雲が邪魔して見えなかった。

畚岳を少し降りたところから、岩手山を。




畚岳周辺で見かけた花。
  
ウスバスミレ
 

                                            オオバキスミレ


(八幡平の黄色いスミレはもっこ岳を境に
北はキバナノコマノツメ、南はオオバキスミレばかりだった。) 


ムラサキヤシオ




諸桧岳が近づくと、アオモリトドマツの林が続くようになる。

林の下にはまだ雪がいっぱい残っていた。





諸桧岳(1516m)はどこが山頂なのか分からないくらい平らな山だった。

なお「もろび」とはアモリトドマツの方言名だそうな。
林内に花は少なく、有っても地味なものばかりだった。

ヒメイチゲ 
                                                                                                                                         コミヤマカタバミ


タケシマラン




ツバメオモト

 
                                              キヌガサソウ


八幡平では広大な山体のあちこちでキヌガサソウが見られるが、稜線の針葉樹林内にも少しだけ有った。

イワナシ 




他にはコヨウラクツツジ、ベニバナイチゴ、ショウジョウバカマ、ミツバオウレン、ミヤマスミレなど。

諸桧岳山頂を過ぎたら、つかの間、展望が開けてきた。

ここから先は自身にとって初めて足を踏み入れる場所になる。どんな景色が広がるのかワクワクしたが、
 (´π`;)また樹林帯に突入。うんざりした頃、割と大きな沼に出くわした。

石沼



そろそろ嶮岨森かと思ったら、手前にもうひとつ、前諸桧(1481m)というピークが有った。

その前諸桧から眺めると、嶮岨森はまだまだ先だった。左側の斜面に鏡沼が見えるようになった。

大深岳と右手前に嶮岨森。



嶮岨森と右奥に笊森山、乳頭山、湯森山、秋田駒ヶ岳。




嶮岨森は近づくにつれ尖って見えるようになった。




嶮岨森山頂(1448m) 
は標高こそ低いが、展望は素晴らしい。

嶮岨森山頂付近から岩手山、真下に鏡沼。



鏡沼



嶮岨森山頂付近から笊森山、乳頭山、湯森山、秋田駒ヶ岳。




嶮岨森山頂南部から北側を望む。

左から前諸桧、八幡平、茶臼岳。手前に鏡沼。



また樹林帯だが、今度はダケカンバが多くなる。




その後、アオモリトドマツが多くなり、小さな池を過ぎると、




避難小屋・大深山荘




今回の八幡平はどこを終点(折り返し点)にしようか迷った。
クルマで来ている関係上、同じ道をまた戻らなければならないが、

高低差がほとんど無い稜線歩きなので行きも帰りもほぼ同じ時間がかかる。

この日の朝はいつもより遅れて7時過ぎにスタート。
片道、四時間程度のコースタイムだが、行きは畚岳山頂に寄ったり、

花の撮影に時間がかかったため、終点近くの大深山荘に着いたら、正午近くになってしまった。
本来なら最終地点とすべき大深岳山頂は断念し、
源太ヶ岳の北中腹に有る湿原(大深湿原と呼ばれるらしい)のどっかで昼飯を食べて引き返すことにした。

大深湿原はまだ雪に覆われており、花は何も咲いてなかった。

大深湿原からの北の方の眺め。左から諸桧岳、もっこ岳、前諸桧のかたまり、八幡平、右に茶臼岳。



ニッコウキスゲの芽出し
 

                                             サンカヨウ


途中にある林の中では少しだけ花が咲いていた。

今回、到達した最終地点。
湿原の向こうに岩手山がドーンと聳え、歩道脇には花束のようなシラネアオイが咲いていた。




シラネアオイの大株



シラネアオイは初っ端からあちこちで咲いていたが、これが今年見た中では最も花付きの良い大株だった。

よってこの場所で打ち止め、遅めの昼飯とする。
至福とはこのようなことを言うのだろうか。
ところでこの日は人には誰も会ってない。もちろんクマさんにも。
独りで歩くには勿体ないほど登山道はよく整備されており、素晴らしい風景の連続だった。それは帰りも同じだった。


以上。




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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
八幡平 懐かしい (馬鹿も一心です。)
2020-02-20 06:54:31

50年前の想い出。
https://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/97b6e2d55727a8903138626570774582
返信する
Unknown (モウズイカ)
2020-02-20 07:24:38
貴重な体験情報ありがとうございました。
返信する
あちこち失礼します (ねも)
2020-03-07 19:07:03
この付近も好きです。モウズイカさんの前年の秋に松川温泉から八幡平まで歩きました。懐かしい画像がいっぱいです。八幡平から大深山荘付近を往復ってかなりロングですよね?
別のときに大深山荘に泊まったこともあります。ここらの避難小屋は新しくてきれいで、ホントにありがたいです。
夏は花がこんなに多くてきれいなんですね。至福というお言葉がぴったりです。私はどちらも秋だったので、今度は夏に歩かなくちゃと思いました。
返信する
ねもさんへ。 (モウズイカ)
2020-03-07 19:18:10
八幡平にも行かれてましたか。いろいろ歩かれてますね。凄いです。私は単独でマイカー登山なので周回は出来ても縦走で別場所への下山は難しいです。
6~8月の八幡平は花が多いです。ただ問題はあちこちに分散している点ですかな。
現段階では「南八幡平・大深岳と大深湿原を訪ねて。(2018年7月14日)」で多くの花に巡り合いました。
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