(本頁は「晩秋の North East 鳥海(2021年11月30日)」の続きです。)
今日は早朝、猿倉で鳥海山を眺めた後、八塩山に向かった。
この山には紅葉時期の10月30日に登っているが、その日は山頂から鳥海山がよく見えなかった(記録はこちら)。
今回の目的は山の上から鳥海山を眺めることだ。
八塩山
朝8時半頃、鳥居沢登山口からスタート。登り始めは道に少し雪が残っていた。
登り始めのトラバース道 その先には愉快な感じのブナの木
鳥居長根の稜線はほとんど無雪だった。
鳥居長根の稜線
稜線のブナの木 珍キノコ・クチベニタケ
クチベニタケを見たのは初めてだ。
イワナシは蕾姿で冬を越し、春になったら一番に咲き出す。
イワナシの蕾 キッコウハグマ
鳥居長根の登りは夏場ならば滝汗をかいて立ち止まることが多いが、
今回は気温が低いので、汗もかかず♪ルンルン快調に登って行った。
ところが、上の方に行き、雪が現れた途端に状況は一変した。
先行者の足跡を足掛かりに残りの坂道を登ろうなんて、
踏み込んだ途端、
こっ( ̄π ̄;この足跡は人のもんじゃねえと気づいた。
クマさんの足跡
サイズは大人の山靴くらいだが、先の方の横幅が広すぎる。
それでも足跡のへたり具合から一日以上前のものだろうと判断したが、
ものがものだけにやはり怖かった。
中には右上写真のように爪痕が生々しいものもあり、こんなのに引っかかったら、ひとたまりも無い。
この時点で下山しようと思いかけた。
しかし次のブナの木を過ぎたところで、足跡は稜線から谷の方へ降下していた。
それ以降は、一応、用心のため、鈴のミュートを解除し、けたたましく熊笛(ホイッスル)も吹きながら登山を続行した。
さらに上の方には子熊のものと思われる10センチくらいの古い足跡も多数有ったが、
さいわいにも本体とは逢わないまま山頂台地に着くことが出来た。
無事、到着できたことを山の神様に感謝申し上げる。
山頂台地に到着
杉の枯れ木を横目に見て、今日の最大の目的地、鳥海山展望地に到着した。
鳥海山展望地から鳥海山を眺める。
今回は雲も無くバッチリだった。
こんなに奇麗な鳥海山は七ヶ月ぶりだ(七ヶ月前の記録はこちら)。
この眺め、個人的には絶景だと思う。
鳥海山を望む山は多いが、大きさや見え方は一番いいのではないかと思う。
更にまた個人的感想だが、八塩山山頂台地のブナ林は秋田で最も奇麗な林ではないかと思う。
季節的には秋の紅葉時が最高だが、冬場の姿もいい。
八塩山山頂台地は鳥海山の眺めが一番だが、それ以外の山々も好く見える(ただし晴れていて視程も好ければの話)。
今回は北の方に雲が有り、秋田駒や岩手山は見えなかったが、それよりも南の奥羽山系は好く見えた。
南から栗駒山
焼石岳
真昼岳と女神山
和賀山塊。左側は羽後朝日岳。
北東の出羽丘陵に目立つ低山は保呂羽山。今日、これから登ろうと思う。
今日見た草木の実
ツルシキミの実 ツルリンドウの実
「晩秋の保呂羽山」へ続く。
新雪の東北の秀峰が見事です。素晴らしい!
今年はどんな一年でしたか? 私は山については正直イマイチでした。
来季は!と思いますが、体力の維持に心がけるのが肝要ですね。
お褒め頂き、恐縮です。
今年はコロナ禍もあり、山も生活もほとんど秋田県内で完結しました。
天候のせいか、山の花も紅葉もイマイチの感がありましたが、
低山や絶景探しの面では新たな発見がありました。
体力維持、タイヘンですね。夏場の登山は年々厳しくなってますね。
本当に凍り付く一瞬あったでしょうが
失礼ながら、ブログは面白かったです
つい笑ってしまいました^^;
クマさんに関しては、秋田では山よりも人里、
場合によっては都市部で散歩中の人が襲われております。
一撃で顔の皮が半分、目ん玉も無くなるとも聞きます。
事故と言う点では、クルマ並み、いやそれ以上に注意しなくてはなりません。
でも山には行きたい。クルマも乗らなきゃなりません。
不断の注意、意識しかないですね。
うわ~ 🐻怖いですね。冷静に判断して山頂へ~
さすがです! 鳥海山見事です。
楽しませていただきました。
モウズイカさんお墨付きのポイントですね。
八塩山の山頂台地はブナ林に覆われ、鳥海山が見えにくいため、
以前からあずまやの近くに鳥海山展望地が整備されておりました。
ただこの場所も樹木が茂るようになり、
だんだん見えにくくなっておりました。
一昨年、風ぴらコースの方にホンの少し下った場所に
新たに展望地が整備されました。
ここは倒木等で元々見えやすかった場所ですが、
倒木や低木の藪を少し寄せて更に見えやすくしたもののようです。
鳥海山の見え方は以前よりもはるかに良くなりました。
登山者にも好評で私もこの場所を最終目的地に行くようになりました。