本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。
6月24日、秋田と山形の県境にある神室山(1365m)に登る。
(`◇´)何であんなしんどい山に登るのか。 (´π`;)キヌガサソウ様を参拝、いや見るのが目的だった。
この山の秋田側にあるキヌガサソウ群生は日本最大(日本固有種だから世界最大)と言われる。
日本一の人口減少率を誇る我が郷土秋田にそんな凄いものがあったとは!
生きてるうちに是非この目で見たいとの一念で出かけたのだが、
登山口からの標高差は約1000m、約四時間の登りは ( ̄π ̄;不整脈持ちの身には厳しかった。
この山、実は昨年の秋、下見も兼ねて登っている(記録はこちら)。
この時は秋田側の西ノ又コースを登り、下りはパノラマコースを使っているが、
西ノ又沢ではかなり危ない目に遭っている(後で考えると、( ̄π ̄;冷汗ぐっしょり。よく生還できたものだ)。
よって今回は神室山のプロ、Y氏とも相談し、比較的楽だと言われる山形側の有屋コースを使うことにした。
なおキヌガサソウ群生地は秋田県側に少し下りたところにあるので、
山頂手前のレリーフピークから群生地へアプローチ、その後で山頂を極め、また有屋コースを下ることにした。
今回の非合法マップ
なお私の山レポートはいつも山麓(登山口)から始まり、山頂に行って下山して終わりと言うパターンだが、
今回はルートが少々ややこしいのでいきなりクライマックス、キヌガサソウ群生地から始めることとする。
キヌガサソウ Paris japonica, Kinugasa japonica
ちょっと古くなった花のアップ。
微かにビンクがかった緑になっていた。 群生地は意外と狭かった。
キヌガサソウの群生と言えば白馬岳(白馬尻)が有名だ。
両方を較べたところ、面積では白馬の方が遥かに広いが、密度や本数では神室の方が勝ってる
というのが率直な感想だった。
キヌガサソウは他の山野草と違い、低地での栽培維持が極めて困難なため、
「山に置け衣笠草」で山に登って見るしかないのだが、
多くの場合、どこの山でも2時間以上の徒歩を強いられる。
神室山の群生地は私の脚では4時間(健脚の方でも優に3時間)かかる。
だからこそキヌガサソウは高嶺の花なんだろう。
(追記:キヌガサソウは私のよく行く東北の山では八幡平、焼石岳、月山などで見られる。
最近、八幡平(こちら)にそれほど歩かなくても見られる場所を知ったが、
盗掘防止の観点から詳細な場所を伏せるよう要請があった。)
この群生地からふと後を振り返ったら、
鳥海山が見えた。
その隣、いや前面には前神室山(1342m)がどっしりと聳えていた。
実に贅沢な眺めだ。
キヌガサソウ自生地には(撮影の順番待ちも含め)30分以上も逗留してしまった。そろそろお暇しよう。
なお西ノ又コースにはこの後に特別なポイントがある。
左奥に「窓くぐり」。
キヌガサソウを見ながら、窓をくぐれば~♪
淡谷のり子じゃないが、「窓くぐり」をくぐれば、(ガスってなければ)素晴らしい山岳景観が開ける。
窓くぐり 窓くぐりから見た神室山本体。
最初に目に入るのは神室山本体。
雪崩に削られた山肌が凄まじい。
大役内川の源流部と鬼首禿岳
恐る恐る大役内川の谷を覗き込む。
大役内川の源流部
大役内川の源流部。
奥の山々は左から山伏岳、高松岳、栗駒山、そして虎毛山。
折角来たのだから、山頂も極めてみる。
稜線上のニッコウキスゲと神室山頂。 神室山山頂。バックの山は虎毛山。
山頂から南を望む。
神室山系最高峰の小又山(1367m)と右手前に天狗森(1302m)
北西には鳥海山。
そろそろ下山だ。北のレリーフピークを望む。
レリーフピークから南を望む。
左手前から神室山頂(避難小屋)、小又山、天狗森、右奥に火打岳。
「初夏の神室山に咲く花たち。」に続く。
すばらしいですね。こんな群生を見られて。
守られて残っているんですね~ それにしても、モウズイカさんは健脚ですね~@@
八幡平のキヌガサソウは、2・3年前に見て感動しました。
道端にも1本生えていて、近くで見られて嬉しかったです♪
秋の記事も見せて頂きました。ただただ、すごいなぁと感心するばかりです。
数年前、リタイアしてからの目標はひとつでも多く、山の花風景を見ることでした。
そのために糖尿病治療も兼ねて体重を減らし、足腰も日々鍛えております。
神室山は秋田の山では最難関と言われております。特に秋田側のルートは滑落のリスクもあるので、もう沢山、これから先は歩くことがないように思います。
コロナによる越境規制も解除されましたので、これからは県外の山行きも徐々に復活しようと思っております。