彼岸の中日(9月23日)は鳥海山の秋姿を見るため、
秋田県南のあちこちを彷徨いました。
由利本荘市の猿倉付近で日の出となるようにと、自宅を出発したのは4時頃。
猿倉(マップではC)には5時半近くに到着しました。
ところが日の出の時間になっても、鳥海山は黒いまま。
いわゆるモルゲンロートにはなりませんでした。
理由は東の空に低い雲が有り、そのせいで日差しが遮られてしまったようです。
今朝は黒富士ならぬ黒鳥海でした。
鳥海山の東や南斜面の積雪量は国内、いや世界的に見ても屈指のものと思われます。
そのため通常年ならば、今頃の時期でも1~数ヶ所くらいは雪渓が残っているものです。
それは下界からもはっきり認識出来、そのまま十月の新雪を迎えるものでした。
このような雪は万年雪とか越年性雪渓、多年生雪渓と呼ばれるようですが、
今年は元々少雪の上に八月が猛暑、秋田では史上最高の暑さだったので、すっかり融けてしまいました。
私の年齢は七十近くなりますが、九月にこんなに黒い(雪の無い)鳥海山を見たのは初めてかもしれません。
ところで「鳥海山逍遥」カテゴリーの投稿記事を見たら、
いずれの記事も鳥海山に雪が有る時期のものばかりでした。
よって今回は初めての無雪期の鳥海山逍遥となりましたので、表題も「黒い鳥海山」としました。
今回のマップ
同じ猿倉ですが、集落に下りて入り口の方(マップではD)に行くと、
鳥海山の前面に水田が広がるようになります。
稲は黄金に輝いており、一部では刈り取りが始まっていました。
今回は刈り取る前の田んぼを選択して撮影しております。
先ほど朝日を遮っていた東の空の雲が取れたのでしょうか、
田んぼは輝き、鳥海山も少し明るい色になりました。
猿倉の次は、直根(ひたね)(マップではP)、
笹子峠(じねごとうげ)(マップではF)から眺めてみました。
いずれも鳥海山としては最も富士山型になる眺望ポイントですが、山頂部だけしか見えません。
直根(マップではP)から。
笹子峠(マップではF)から。
笹子峠(じねごとうげ)を越えると、いっときですが、
山形県境にある丁岳や甑山が見えます。
丁岳
甑山
笹子(じねご)の集落より先は、立石峠を越え、羽後町に入り、北へ向かいます。
牛の沢地区(マップではG)からチラッと見えた鳥海山。
この後は八塩山に登りました(登山記録はこちら)。
八塩山の山頂台地(マップではH)から見た鳥海山です。
雪の無い時期、ここから見た鳥海山は珍しいかもしれません。
同じく八塩山から樹間越しに見た丁岳です。
右の方が丁岳。左は観音森、尖ったのは萱森か。
今回は八塩山の後に、
より北にある保呂羽山(マップではK)に登り(登山記録はこちら)、
山頂部から眺めております。
ここからは八塩山が左に並んで見えます。
午後なので逆光気味となり、どちらの山もシルエットになっています。
以上。
自分では決して見る事の出来ない方角ですので、楽しみです♪
モルゲンロートとは、ドイツ語で「朝焼け」ということを
昨夜、NHKの山旅という番組を見て、あ~そうか!でした(;^_^A
鳥海山のモルゲンロートは猿倉や百宅から、新雪の積もった晩秋や初冬が見頃ですが、
なかなか出遭えるものではありません。私もまだ二、三回程度です。
あまり紅くはないですが、
↓の一枚目、二枚目をご覧下さいませ。
https://blog.goo.ne.jp/mouura2/e/9f65e1854c1acb92ced3c2501b8b2b39