(本記事は「新庄から見た月山と鳥海山」の続きである。)
山形県新庄は日本を代表する白いお山、鳥海山と月山の両方が見える贅沢な場所だが、
北側に丁山地、東側に神室山地の山々も見られる。
いずれも標高は1000mから1300m程度と低く、下界から眺めても、鳥海山や月山のように綺麗ではない。
よって紹介される機会はあまり無いどころかほぼ皆無だ。
しかし見る角度によってはなかなかの山岳景観だし、
特に積雪期の姿は無雪期に比べて崇高に見えるので、今回、敢えて報告させて頂くことにした。
今回の写真は2015年4月2日と9日の二回にわたって撮影したものである。
金山町上台付近(マップではポイントB)から鳥海山と丁山塊を望む。
丁山塊をアップで。
ここで参考マップ。
丁山塊はなかなか全貌がわかりにくい。別場所から眺めてみる。
マップD付近から見た丁山塊。左から丁岳(1146m)、有沢山 (966m)、男加無山、女加無山。
男加無山(997m)と女加無山(924m) をアップで。
以上の丁山塊はいずれの山もまだ登れていない。
金山町から国道13号を北に走り、主寝坂峠を越えると、一瞬だけ、怪異な山容の岩山が見える(E)。
加無山に似ているが、こちらは甑山(こしきやま)。
左が男甑山(981m)、右が女甑山(979m)。
甑山は秋田県に入り、旧雄勝町横堀付近(F)からもフタコブラクダのような姿で望まれる。
甑山は登っても面白い山だ(登山記録はこちら)。
新庄盆地の東側には白いお山が屏風のように連なる。
神室山地や神室連峰と呼ばれるが、どの山が何山なのかさっぱり分からなかった。
今回、地図を見ながら山名の特定を試みた(G)。
比較的わかりやすいのは火打岳。
火打岳(1238m)と大尺山(1194m)。
台山(1078m)と右奥に神室連峰最高峰・小又山(1367m)。
火打岳、小又山はまだ登れていない。
なお小又山や大尺山は南側から見ると、とてもカッコいい。
その連なりは、北安曇地方から見た北アルプス後立山連峰を彷彿とさせるものがある。
JR陸羽東線・鵜杉駅付近(H)から望んだ神室山地。真ん中辺が大尺山 (1194m)、右に小又山。
(2024/02/22追記 上記山名の訂正。「烏帽子山?」⇒「槍ヶ先」、「槍ヶ先」⇒「中先」です。)
JR陸羽東線・鵜杉駅付近(H)から小又山(1367m)を望む。
大尺山 (1194m)をアップで。火打岳(1238m)はこの陰になってしまい見えない。
主峰神室山は下界(新庄盆地)からだとあまりパッとしない。
金山町上台付近(B)より望む。左が前神室山(1342m)、右が神室山 (1365m)。登山記録はこちら。
秋田側秋宮地区から望むと・・・。
神室山本体は西ノ又沢源流の稜線の陰になり見えない。
なお秋宮地区は菅総理大臣(神奈川選出)のご実家の有る所。ここは山あいなので鳥海山は見えない。
かわりに見える高いお山は神室山だが、山頂は望めなかった。
湯沢市秋宮川井地区(I)から望む。左から三角石山、右に前神室山。
神室山は斯様に下界から望んでもあまりパッとしない山だが、
東側にある山伏岳や高松岳の山頂から見ると、一転してアルペン的な風貌に変わる。
これは東側斜面に大量の積雪が有り、雪崩で斜面が削り取られているせいかと思われる。
2017/05/29 山伏岳山頂から見た神室連峰(詳細はこちら)。
帰り道、折角なので、虎毛山を眺めて帰る。
虎毛山は標高1433m。秋田県に山頂のある山としては、
秋田駒ケ岳(1637m)、森吉山(1454m)に次いで三番目に高い山だが、
あまりにも奥地にあるせいか、下界からその姿を望むことは不可能・・・と思われていた。
ところが今回、一箇所だけ、(下界から)見える場所を発見!
湯沢市雄勝町秋宮湯ノ岱地区(J)から見た虎毛山。登山記録はこちら。やはり神室山の眺めが好い。
以上。
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