金属泥棒

15年ほど前、ナイジェリアにいた時、泥棒が鉄塔を倒して送電線を盗んだり、鉄道の線路を盗んだりのニュースを聞いて笑ってしまった。
何故笑ったか。盗む利益と社会の損失の落差が大きすぎたからだ。
日本だったら泥棒にも公徳心が多少は残っていて、こんなものは盗まない。
親父の代までサルだったと冗談でアフリカ人を馬鹿にしていた。

最近の日本はサル並になってしまった。
ステンレス製の滑り台やグレーチングや車止め、銅製の屋根や半鐘まで盗んで、
人々に役に立っているものや、価値あるものを奪ってつぶして売ってしまう。

高級車を盗んで高級車として売るならまだ良い。価値が生きているから。
付加された価値を奪い、材料だけにして売ってしまうやり方は泥棒の隅（訂正：風上）にも置けないくらい罪深い。