ようさんの山物語(ブログ版)

山遊び人ようさんの山行記録

水浴び、水浴び、たまに歩き、そして雪風呂

北ア北部・針ノ木谷~湯俣川(その1)

2011年08月17日 | 沢登り
2011年8月13日~16日

メンバー:F師匠、Yuky

7月のこの辺の山の状況からすると、このお盆もどこもゲロ混みの感じだ。
そこで、ほとんど人に会わないルートをとこのルートを考えた。
数年前から行きたいなーと考えていたものである。

第1日目

ルート:扇沢~黒四~平ノ渡~針ノ木谷
天候:晴れ時々曇り

早朝5時に七倉集合。5時前には着いたが、ほぼ満車。
かろうじて停められた。
こんなに混んでいる七倉も初めて見た。
車及び2日目以降の荷物をデポして扇沢へ向かう。
今回、4日分の荷物を背負わなくていい分、楽だ。
さて、扇沢もご多分に漏れず、すでに満車状態。。。


扇沢駐車場

早朝から登山者、観光客と凄い人である。


切符待ち

メンバー二人に改札並んでもらい、切符買う。
トロリーバス6台+荷物トラック2台。
朝一の0630のバスはこんな状態であった。
黒四に着いて、ケーブルカー駅方向へ。
ここがまず第一分岐点。ここで我々ともう二人ダム湖の登山道へ。
他に誰もいない。ケーブルは、大行列あったが。
そして、平ノ渡で10時の船に乗るべく先を急ぐ。



整備されたきれいな道である。
途中、5人パーティーなど数人と抜きつ抜かれつ。
装備からすると、上ノ廊下のようだ。
さて時間も何とか間に合いそうな後半に、結構くる木の長いハシゴがある。


木製長いハシゴ(ちょっと見えないか。。。)

これ過ぎてから中ノ谷越えると平ノ渡も近い。


船着き場

階段を下りると船がある。平ノ小屋はこの先もう少し行ったところだ。


樹林の中の平ノ小屋

時間になると、小屋から平ノ小屋ご主人が来て15、6人くらい船に乗る。
乗船すると行き先などを名簿に記入して皆さんへ回す。
のんびり観光がてらの船旅である。
渡った先に3人の方が待っていた。ここまで15分くらいか。


反対側の船着き場

ここからまたハシゴを登ると登山道の分岐である。


登山道分岐

ここが第二の分岐点だ。皆さん奥黒部ヒュッテ方面へ。
いよいよ我々だけになった。あの駐車場の喧噪からすると極楽である。
分岐から少し行くと避難小屋があった。


登山道上にある避難小屋

比較的きれいで快適そうである。しかし入口のドアはない(笑)
そして、南沢出合までアプローチシューズで行く。


針ノ木谷登山道

南沢出合で沢装備に切り替えて行く。
登山道は、ここ数年整備され比較的歩きやすくなっているが、
沢沿いはわかりにくい部分もある。
よって沢靴で行くと比較的楽である。
南沢出合手前で下ってきた人と行き会う。
特に難しいこともなく行くが、ちょいとのんびりしたので小屋まで行くのは厳しい。
よって、快適そうなところでビバークする。
船窪との登山道の少し先にした。


ビバーク地


オヤジ二人花火楽しむ

私は、暗くなってすぐに爆睡したが、満月がきれいな夜であったとのことである。


第2日目

ルート:針ノ木谷~船窪小屋~七倉~高瀬ダム~湯俣
天候:晴れ時々曇り

今日もピーカンである。


北葛岳からの朝日

この日はひたすら歩く。まずは船窪乗越への登山道。
樹林の中の急登である。ここで一人おじさんに会う。
登山道の途中振り返ると針ノ木、蓮華がきれいに見えた。


針ノ木岳(左)蓮華岳(右)

1時間ちょっとで船窪乗越。槍穂まで大展望であった。
しかし、不動沢の花崗岩の崩落はすさまじい。
乗越から小1時間で船窪小屋である。


船窪のテン場

テン場からガレを行くと水場がある。


船窪小屋

小屋が見えると鐘を鳴らして迎えてもらった。
お茶を一杯いただく。
松沢のおかあさんはじめ親切な方々である。またのんびり泊まりに来よう。
さて、ここからの展望は素晴らしかった。
剱立山はじめ薬師、赤牛、水晶、槍穂、燕など大展望であった。


登山道途中から槍穂

大展望を楽しんだら、本日の核心の下りである。


燕、大天井方面


チングルマとコイワカガミのお花畑

天狗の庭まで展望とお花を楽しみながらの道である。


天狗の庭から高瀬ダムと槍穂

天狗の庭の少し下から樹林帯に入ると同時にハシゴが連続する急な下りである。
結構登りの人が来る。すれ違いで少し時間は取られる。
まだ、今日の先は長いので筋肉に負担かけないよう下る。
お昼に七倉着。デポ荷物を入れタクシーで高瀬ダムへ。
ここからトンネルを歩く。


トンネル入口

トンネルはさすがに涼しい。結構観光客もいる。
時間も時間なので高瀬方面への人も多い。
車道をしばし行くと広場があり、そこから昔の軌道あとに整備された登山道を行く。
ブナなどの樹林で結構雰囲気がいい。


名無避難小屋

意外ときれいそうな小屋である。
ここから1Pで湯俣である。
途中知り合いに会う。そういえば昨日も別の知り合いにあった。


湯俣

吊り橋を渡り、湯俣晴嵐荘に着。今回はきっちりテン場にタープ張って幕営。
テン場のすぐ横に無料の露天風呂があった。


晴嵐荘の露天風呂

早速汗を流す。ちなみに内湯は500円とのこと。
タープ張った下が地熱が高くいつものように爆睡は出来ずだった。
その2に続く












北ア北部・針ノ木谷~湯俣川(その2)

2011年08月17日 | 沢登り
今回長いので、その1からの続き

第3日目

ルート:湯俣川本谷(硫黄沢出合上まで)
天候:晴れ時々曇り

今回は非常に天候に恵まれている。
上廊下もよかったことだろう。
あまり眠れずに朝を迎える。。。虫にも結構やられたなー
今回飯担当のYukyに頑張ってもらったので、1日目から豪勢な食事。
昨夜は、パスタで朝はリゾットである。
オッチャン二人だったらこうはいかないだろう。


吊り橋

吊り橋渡って、噴湯丘方面へ。


看板

少し行くと水俣川の吊り橋。北鎌行くにはこの川に入る。
渡った先にお社があった。


水俣川出合付近

その先に河原の湯があり、テントが2張りあった。
そこから少し行った対岸に噴湯丘がある。


噴湯丘

これは不思議な物体である。
この辺も温泉湧きまくり。野湯マニアには垂涎である。
源泉湯温は非常に高くやけどしそう。
川に流れ込んでいるところに、一湯入魂である。
先ほどのテントがあったところが一番良さそうであった。
そして、いよいよ本谷を行く。
すぐ先に切り立った岩壁が両脇に迫る。
徒渉は、当初膝くらいであったが、場所によってはへそまで浸かる。


徒渉

ガレもひどく、一部だいぶしょっぱいところもある。
右岸の衝立岩の屈曲を過ぎたところが一ノ沢出合。
ここで一本。
以前あった伊藤新道は、左岸の岩壁の途中をヘツっている様であった。
一ノ沢を過ぎると次には右岸から二ノ沢が合わさる。
そしてそこからすぐで唐谷である。この辺り少し開ける。
相変わらず徒渉などを繰り返し行くと、ここでは大きな支流のワリモ沢。
この辺りから赤茶けた岩に変わってくる。



ワリモ沢から少し行ったところで、女性4人パーティーに出会う。
びっくり。三俣から伊藤新道を来て赤沢を下降したようであった。
少しお話ししていくと、カメラが落ちていた。
先ほどのパーティーのものであろう。何らかの手段でお届けする方策を考える。
Yukyよろしく。
さて、赤沢が左岸で合わせるとその先が私の待望の硫黄東沢である。
この辺り硫黄臭プンプンでテンション上がる。
とりあえず、湯温がよろしいブラック温泉に一湯入魂!


ブラック温泉

成分から黒い。他は硫黄で白いがここだけブラック。
沢も白くてきれいだった。
そして、これにのんびり使っていたら雲行きが怪しいので先を急ぐ。
途中、ちょー快適そうな湯船を見つけた。
幕営地探してから来よう。
硫黄東沢からすぐで硫黄沢出合。ここも上部にしっかり地獄が形成されており
湯も出ているようである。今回は行かなかったが、また来たいと思う。
出合上でビバーク。今回はツェルト訓練と称して一人一張り張る。


ビバーク

ちょっとポツポツ来たが、すぐに止み温泉へ向かう。
F師匠は、上流探索。


これですわ~

ここも湯温最適で長っ風呂してしまった。
ちなみにYukyの水着セクシー写真は出禁とのことでYukyファンの方々残念(笑)
師匠もなかなかのお宝をいただいてきて、私も満足であった。


第4日目

ルート:湯俣川~湯俣~高瀬ダム~七倉
天候:曇り時々晴れ

先日までより少しのんびりしてから下降する。
途中、1パーティーに会う。モミ沢まで行くとのこと。
1カ所あったしょっぱいところは懸垂かける。
時間はそれなりにかかっていたが、あっという間に湯俣着。
あとはダラダラと高瀬まで。


高瀬ダムと針ノ木岳など

高瀬ダム到着の頃には空が泣き出した。
タクシーで七倉へ。葛温泉に入ってデポ車回収に行き解散。

今回のようなストイックな山旅も一般ルートが混んでいる時にはいい。
Yukyにはおいしいお食事背負って、作ってくれて感謝。
よくこのストイックな山旅ににお付き合いいただいた。
高瀬と黒部のお宝にお目にかかったのもよかった。
大変充実した山旅であった。
次はどこ行こうかなー