ブラームスにはヴァイオリンソナタが3曲ありますが、いずれも好きな曲で週1ぐらいで続けて聴いています。特に秋はブラームスのヴァイオリンソナタの音色がよく合うような気がします。
演奏するヴァイオリニストはことさらこだわりませんが、自分が持っているCDはデュメイ、ピリス(ピアノ)と、ズーカーマン、バレンボイム(ピアノ)の2枚。ズーカーマンのヴァイオリンはすべてがすごいと思いますが、どちらかというと音の美しさが際立つデュメイが好みかな、などと感じています。
生で聴いたのは、1996年3月、第1回宮崎国際室内楽音楽祭(現在の宮崎国際音楽祭)でアイザック・スターンが演奏したヴァイオリンソナタ第3番(ピアノ・ブロンフマン) 、また1999年5月の第4回音楽祭での第1番「雨の歌」(ピアノ・アックス)。美しい旋律がちりばめられたこれらの演奏についうるうるしてしまつたのをつい昨日のように思い出します。会場は宮崎県立芸術劇場コンサートホール(今はアイザック・スターンホールと呼ばれています)。
さらに2016年2月には樫本大進&コンスタンチン・リフシッツデュオリサイタル(宮崎市民プラザ オルブライトホール)で聴いたソナタ第2番も、きっちりとした演奏で感銘を受けました。
どの音楽にも言えることですが、自分にとって音楽は心を鎮め純化作用もあり、勇気、やる気にさせてくれたり、生きている限り無くてはならないものと思っています。
平野部でも紅葉、黄葉の美しくなる季節です。
東京でいえば明治神宮外苑の並木など銀杏の黄葉は全国各地に名所があり、九州では鹿児島県の「たるみず千本イチョウ」などが知られています。
宮崎市内でも高岡町・去川の銀杏、生目神社の銀杏などあちこちに大きなイチョウの木がありますが、自分が日常的に目に触れるのは、宮崎県文化公園にある10数本のイチョウのほか、宮崎県農協会館敷地内、 JA・AZMホール前にある2本の木。うち1本はかなり大きく、毎年個人的な晩秋の季節を計る「標準木」の一つになっています。
今年は、まだ緑も少し残り黄金色のピークはもう少しあとになりそうな気配ですが、それでも見事でその美しさに癒やされます。はらはらと葉の散るころなどなぜかファンタジック、ロマンチックな気分にさせられますね。
AZMホール前のイチョウの木
遊人村サロンコンサート「フランス宮廷音楽~クラヴサンの魅力~」というコンサートが12月1日昼夜2回、宮崎市船塚2丁目のサルマンジャーで開かれます。昼の部14時、夜の部19時から。
主催の音楽愛好会 遊人村(ゆにそん)は、室内楽を中心に音楽をみんなで楽しもうという会で、1996年以来、会員を主にした小さなコンサートのほか、1、2年ごとに広く一般も対象としたコンサートを開いています 。これまでクァルテット・エクセルシオ、クーベリック・トリオ、ピアノ・チェンバロの小林道夫さんら実力派の多くの演奏家たちを招いてきました。
会場のサルマンジャーは約80人収容の明るくあたたかな雰囲気の室内楽用のホール。出演はクラヴサン(チェンバロ)・森岡奈留子さんと、フルートの桐原直子さん。
森岡さんは宮崎大宮高校、桐朋学園大卒。ピアノとチェンバロを学び、卒業後パリ・スコラカントルム、パリ音楽院、マルメゾン国立音楽院卒。パリ国際、ナント国際、ボルドー国際各コンクールなどで入賞。帰国後は各地での演奏会でソリスト、室内楽奏者として幅広い演奏活動を続けています。
桐原さんは宮崎を中心に活躍するフルーティスト。あたたか味と気品のある演奏をします。
曲目はアントワーヌ・フォルクレ:フォルクレ、クープラン フランソワ・クープラン:組曲25番 ミシェル・ブラヴェ:フルートソナタ「 ラ ヴィヴレイ」、ジャン=フィリップ・ラモー:組曲ホ短調ほか。
いよいよ慌ただしい師走ですが、優雅で美しい18世紀フランスのクラヴサンをじっくり聴くのもよいのでは。入場料は昼夜各2,000円。問い合わせ遊人村事務局0985-38-8704
「フランス宮廷音楽~クラヴサンの魅力~」のチラシ
湧水町の畑で、タマネギの苗植えを行いました。苗は18、19日に行われた「田の神さあの里 えびの市産業文化祭」の会場で購入したもので、昨年使った再利用のマルチに100本の苗を植えました。来年5月の収穫が楽しみです。
また、敷き藁用に毎年栽培している5メートル2畝分(2条植え)の小麦の種蒔きもしました。
新しく植えたブロッコリー、スティックセニョールを含めてこの冬から春、初夏までに収穫するすべての苗植え、播種が終了しました。
早くも大根、カブ、シュンギク、ホウレンソウ、センモト(ワケギ)などが食卓にのぼっています。
MUGIZOの一句
しゃもじ持つ田の神さぁや鵙日和
植えたタマネギ苗
鹿児島県湧水町にある三日月池は、椋鳩十さんの名作「大造じいさんとガン」の舞台になった所です。
前回訪れた栗野岳レクリエーション村から車で栗野地区の町の方向に10分あまり下りて左折し、しばらく行くと、ふるさとバス「三日月池」停留所があります。近くには桜が植えられきれいに整備された公園に椋さんの文学碑が建っています。
三日月池には水がありませんでしたが、6月には紫色のきれいなノハナショウブが咲きます。ハナショウブの原種で、湧水町のノハナショウブは日本の自生南限地として国の天然記念物に指定されています。
「大造じいさんとガン」は、栗野岳の麓に住む老狩人・大造じいさんと、沼地にガンの群れを率いてやってくる「残雪」というガンの頭領との有名な物語です。じいさんと残雪の知恵比べ、心の通い合いなどが描かれ、ラストシーンは特に感動的です。
舞台になった沼地がこの三日月池です。文学碑には「感動は人生の窓をひらく」の自筆の文字が刻まれ、裏面には椋さんの経歴と碑建立の趣旨などが彫り込まれています。
こちらも静かな環境で、物語の情景が浮かんでくるようです。ノハナショウブの花のころにもう一度訪ねてみたいと思っています。
椋鳩十さんの文学碑「感動は人生の窓をひらく」