お墓参りのついでにコロナ禍で遠のいていた宮崎市の宮崎県立美術館に、ほんとにひさしぶりに行ってみました。同館約4200点の収蔵作品の中から選んで展示した「第3期コレクション展」(12月14日まで)。西洋美術の巨匠たちの作品のほか、展示室2では宮崎県出身の瑛九をはじめ塩月桃甫、山田新一、山内多門らの作品が展示され、「宮崎の美術―瑛九と加藤正」、「没後10年 坂本正直」とテーマを設けたコーナーがあります。
今回特に見たい思ったのは坂本正直氏の作品でした。96歳で亡くなるまで精力的な制作を続けた人で、兵士として大陸の戦地に赴いた戦争体験をもとにした作品を多く残した坂本氏。今回は大作6点が展示されています。戦友の死や軍用馬たち。1点1点の作品が戦争の悲惨さ、意味を私たちに訴え、緊張感、充実感のあるコーナーになっています。入場無料です。ぜひ1度観てもらいたいと思います。
会場入り口近くの掲示。作品は坂本「貨車に乗せられて 1973年の夏」