ほんとうに久しぶり。25日は宮崎市街地から路線バスに1時間ちょっと揺られ、高鍋町美術館を訪れました。11日までの特別展特別展「児島虎次郎 もうひとつの眼」に行けなかったので今回訪れることができてとてもうれしく思いました。
お目当ては23日からスタートした後期常設展「坂本正直 玄奘三蔵法師の旅」。坂本氏(1914-2011年)は一兵士として中国の戦場に赴いた戦争体験を基にした戦争シリーズで知られた画家ですが、それとは別に三蔵法師が経典を求めてインドに向かう苦難の旅を描いたシリーズがあります。生前にまとめて同館に収蔵された作品群の中から今回「馬と語る玄奘法師」「不東・歩く」「伏して観音経を唱える」のなど大作11点が展示されています。決して振り返るなという自らの画業、人生とも重なる遙かな旅。やや暗めの照明の下でかえってブルーや赤の色彩が際立っていたり、独自の精神性の深い作品として迫り、心躍らされるものがあります。この常設展は来年3月26日まで開かれているのでぜひ訪れてみてください。
また同町教委主催の持田遺跡発掘調査速報展「地下式横穴墓に納められた副葬品 金銅製馬具」(10月2日まで)も開催中。
高鍋町美術館入り口