物語りの絵本にはさっぱり興味を示さない夏海が、この絵本には目を輝かせた。
やはり男の子だなあと思う。息子(夏海の父)も、最初に興味を示したのはヘリコプターや重機類の写真集だった。この絵本はある文庫を開いている方からの頂き物の中の1冊で、三男の子旬がやはり散々見まくって、ぼろぼろになったものだった。「ブドージャー」とか「ガーガー」とか道路を走る除雪車を見ると興奮する夏海に、この絵本を思い出した。ばらばらになっていたページを貼り付けて絵本らしくする。2、3ページ抜けていたが・・・
見せたとたん「アァ~!アァ~!ガーガー」と予想以上に興奮して目がキランキラン。毎日朝晩、飽きもせず「トアック、ブドジャー」に見入っている。新潟が舞台の雪国の除雪風景はとてもリアルで温かみがあり、きっと描いた人は雪国生まれだよと思わせる。
幼稚園で毎月配られた「かがくのとも」「こどものとも」は、その当時薄っぺらな月刊誌だった。今から15年、20年前だ。330円と言う値がついている。薄っぺらだった月刊誌が今、立派な絵本になって売られているのをみかける。その当時書き下ろされたものが名作になっている。縁あって某文庫からいただいた沢山の「こどものとも」「かがくのとも」には、「さくらぐみ○○○お」とか「○○○こ」名前が記されているのがほほえましい。数年前この地域で文庫を開いた時に、好意で送ってくださった、月刊誌「こどものとも」「かがくのとも」は孫達や近所の子ども達の心をとらえて、幾度もページが開かれた。