ブックタイム開催しました!
<午前の部> みんなで好きな本を読み聞かせ・紹介
少人数でしたが、その分、ゆっくりたっぷりのんびり語り合いました。
ロシアの民話「マーシャと白い鳥」(偕成社)
ロシアの戦争報道が子どもたちにもたらす影響について、実際の小学生たちの発言などを交えながらお話し。どこに生きる人も悪くない。戦争に至る過程を見つめなければ。世界の文化、お話の魅力を伝えたいという思いから。
「おばあちゃんは木になった」(ポプラ社)
ある村のお年寄りたちと信頼関係を築いた著者が、自然とともに生きる人々の暮らしを生き生きとした写真で綴る写真絵本。その村がダムに沈む日まで。自然を愛したおばあちゃんは木の芽となって生まれ変わった。
この本から性と生についての放課後キッズクラブでのワークショップの話へ。小さな生き物の死や身近な死に触れることも少ない時代に生まれ、子どもたちは「一度きりの人生だから大切に」という「一度きり」という意味がわからない・・・。また簡単に再生できると思ってる節もあるようだ。どうやって生まれてきたのか、赤ちゃんのときどうだったか、たどってきた道なのに子どもは何一つ覚えていないんだから、話して聞かせたいね、と。
「よあけ」(福音館書店)
本栖湖でカヌーに乗ったときに見た明け方の景色。それを表しているような湖の夜明けの絵本。作者のシュルヴィッツが漢詩に傾倒していたこともこの世界のよさに表れているようだ。
学童疎開経験者の有志で作った童話集の紹介
学童疎開経験をしたお友だちのお話も出ました。毎年集まって、何ができるかを考えられているとのことです。
三世代の参加者がそれぞれの立場から子どもたちの育ち、物語の捉え方、自分の親のことなど、100年ぐらいの時代の流れを見つめながら語り合いました。
私が印象的だったのは、生きた時代が違うということで同じ物語や作家の捉え方がまるで違うということ。
受容、感受する土壌がまるで違って見えるのだということ。
個人の感覚の差ということは意識することはあったけれど、時代による違いを考慮することは何においても大事だと思いました。
<午後の部> 本の交換会
こちらもいくつか取り替えて各自持ち帰りました。
本の紹介をしながら、その方の人生や背景を知ることは奥行きの深い一つの理解だと思います。
一冊の本を通して本と人への理解が広がり、深まる機会でした。
いや~、頭のお勉強でなく、心の勉強になりました。
ご参加のみなさま、ありがとうございました。
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