子どもとうさぎとねこと音楽のある風景

息子いっちゃん(2006年3月生)と3匹のうさぎと3匹のねこのいる歌と琴が好きな主婦の記録

-宇宙人から地球人へ-

2007年04月28日 | みじかうた

「緑児(みどりご)と いうことばを ふと思い出す

 新芽にふれる きみも新芽なれば」


私は五月の季節が一番好きです。
風薫る五月。。。みずみずしくて、うつくしくて、ときどき、夢のなかにいるのではないかと思ってしまいます(本当です・笑)。

あかちゃんと毎日過ごしていると、本当にストレスがありません。ゼロです。

無自覚に過ごした幼少期を、私はあかちゃんというアンテナをいただいて、もう一度世界の手触りを知るんだなと思います。

私がときどき、「ぽわん」と空想の世界に移ってしまうたちだからなのか、いろんな過酷な現実の世の中にいて、それでも、例えようのないほど美しい光景が胸に広がることがあります。
あかちゃんが生まれてからは特にそうなんです。

いっちゃんは葉っぱにふれるとき、躊躇します。
「生きているもの」だとわかるからです。
木でも、もう切り倒した材木なら、躊躇しません。
葉っぱも、落ちてしまったものは戸惑いません。
生きている葉っぱは動きそうだと感じるんだと思います。
もしかしたら、噛まれるかも、つかまえられるかも、急に飛び出すかも、と思うようです。

植物は確実に毎日、いえ、毎秒、動いて伸びています。
脈打つ流れがあります。
それはいっちゃんの血潮が脈打つのと同じです。
大人はなかば植物という生物を静物だと感じているときがあるように思います。動物とはちがいます。急にこちらに向かってくることもないのです。
でも、あかちゃんは植物も動物のように感じるようなのです。
素晴らしいなあと思います。
緑の血潮と赤い血潮が感じ合って、反応しているのです。
まるで葉っぱもいっちゃんのあたたかさを得て、「握手」、と伸びてきそうなくらいです。

1才を過ぎたいっちゃんは目まぐるしく変わってきました。
言葉、身振り、行動、いろいろ大人の世界の扉を開いて入ってきたようです。
「宇宙人」から「人間界」に馴染みつつあります。

でも、「宇宙」から「地球」を通り越して「人間界」へ来ているわけではないようです。
大人以上に「地球人」なんです。
地球ってどんなとこなんだろう?ということをひとつひとつ確かめているようです。
だから、大人より世界が広いんだと感じます。

大人は、普段の生活で「たまには森林浴でもするか」とか、「ガーデニングって自然に親しんでリフレッシュできるよな」とか、やっぱり元々分けて考えてるんだと思うんです。
でも、あかちゃんは木々も草花もお家もイヌもゴミも、すべてうずまくように一体となった世界で暮らしているように感じられます。

そんな緑や青のうずまくこのさわやかな季節を背景にして、あかちゃんのすがすがしい息吹きを感じて、ふと子どものころに好きだった「いわさきちひろ」の絵を思い出しました。
子どものころには、あかちゃんの体の線がどこか不自然にピンと伸びているように感じた絵も、いまはあかちゃんを見て、ちひろの絵が思い浮かぶほど、自然な絵だったことがわかります。

成長するとともに、「世の中はこんなうつくしいものばかりではないほずだ。。。」と、ひねてしまったこともありました。
でも、今はちひろの絵を見ていると、涙が出てくるほど、子どものいとおしさが伝わってきます。
こんな世界は美化されたものではなくて、本当に存在するうつくしさなんだと感じます。

あかちゃんのアンテナで世界を眺められる。。。もちろん、実際のところはわかりません。でも、こんなふうに感じているんじゃないかなあ、と思って眺めると、世界はちがって見えてきます。
神様にありがとう、と言いたいです。

詩はひねりだすものではなくて、そこにたしかに存在するものなんだと思います。


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4 コメント

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詩人は (skybeans)
2007-04-30 07:59:01
>詩はひねりだすものではなくて、そこにたしかに存在するものなんだと思います。

ほんとだね。
そして、それを感じられる3うさの母さんも、やはり詩人だと思います。
そうさせてくれたのは確かにいっちゃんだし、世の中の赤ちゃんはすべての母親を詩人に変えてしまうのかもしれない。でも、それに気づかない人もいるし、やはり3うさの母さんの感性が、私はすばらしいと思います。

3うさの母さんのように、大人になっても子どもの感性を持ちつづけられる、そんな人にいっちゃんもきっとなるでしょうね♪

朝から素敵な詩を詠ませていただいて、心の中にも朝の光で満たされました。ありがとう!
返信する
ありがとう。 (3うさの母)
2007-05-01 13:40:57
夢心地の文章、コメントしづらいところ、応えてもらってありがとう!
5月になると、私はちょっと感覚がいつもとちがってしまって、あとで「あのとき、なんでこんなことしたのかなあ・・・」と思うことが時々あるので。。。
転ばないように気をつけます
返信する
Unknown (ウッシー)
2007-05-02 11:55:40
こんにちは!
デザイン変わりましたね。新鮮です。
そうですね、そうですね、と、うなずきながら読ませていただきました。
熱いもの、クールなもの、柔らかいもの、鋭いものが混在する記事でした。
3うさの母さんにだけ、書ける記事です。

少し時を置いたので、私もコメントが書けました。
返信する
自分では (3うさの母)
2007-05-03 15:36:09
自分では自分の文章を客観的にはわからないですねえ。
なにかくせがあるんでしょうねえ。
夫にはよく、「文章がカタい」と言われます。
元営業マンの夫はやわらかく、あいまいに、オブラート多用して話します。書くときも、あえて話し言葉です。

私は生真面目なんでしょうね、それでときどきけんかになります。。。
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