「ニルスのふしぎな旅」
(セルマ・ラーゲルレーヴ 作
菱木晃子 訳
ベッティール・リーベック 画
福音館書店
写真 Amazonより )
元悪ガキが鳥たちと旅をする物語。
小人になってしまったニルスが動物たちの世界から自分と世界を見つめ直し、大切なことがわかっていく物語だと思います。
(今、上の途中を読んでいます。)
子どものころにテレビでやっていて、いつか本を読みたいと思っていました。
やんちゃで悪いことし放題だった子が、動物と冒険し、ハラハラドキドキもあり、大きな成長を遂げるという点で、子どもに未来の可能性を与えられる、おもしろい物語ではないかと思います。
私はこの物語を読んで、作者のセルマ・ラーゲルレーヴというスウェーデンの女性ノーベル賞作家が大好きになりました。
その文章に魅力されました。
今でこそ、ドローン撮影などありますが、作者はまるで空から本当に鳥になってスウェーデンの地形や土地の特徴を見ているのではないかと驚くような表現です。
私は「きつねさんとうさぎさんが仲よく遊んでいました。」という設定があんまり好きではないんです。
「えっ、あそべないでしょ?」と思ってしまいます。
うさぎさんとリスさんなら、セーフですが😁
そんな私が、本当に鳥たちの間ではこんな会話が交わされているのではないか、と思ってしまえるほど、引き込まれる表現なんです。
だから、リアルな臨場感があります。
ニルスはいろいろな体験をしますが、所々、土地に伝わる昔話の中に入りこんでいたり、夢の中に入りこんでいたり、いつの間にか、現実と幻想の境界がなくなっていて、だまされるような書き方も巧みです。
いつも、夜寝る前に一話づつ読んでいます。
ニルスの夢と私の夢がスーッと溶けこんで、眠れない夜にもオススメですよ😊
ニルスが最後、どうなるのか、楽しみです。
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