先月末、交通データサービスの米国インリックス社が発表した交通データ
解析で、タイ政府は ちょっとした衝撃が走ったといいます。 果たして ・・・
走行する車に装備されているGPSなどのセン サーから得られる様々なプローブデータから、
昨年の38カ国・地域1064都市の渋滞状況を分析した結果、ドライバーがラッシュ時に渋滞に
費やす時間で国・地域別ではタイが平均 最悪の61時間で世界1位だったといいます。
都市別ではバンコクは64.1時間で12位。世界で最も渋滞が激しかった都市はロサンゼルスで
104.1時間、2位はモスクワで91.4時間、3位はニューヨークで89.4時間でした。タイ政府は
ジャカルタより良いだろうと思いっていっていましたが、ジャカルタは55時間で22位です。
(ちなみに、日本はどういうワケか調査対象に含まれていません。)
“衝撃が走った” って、今頃 気づいたの! と突っ込みたくなりますよねぇ~
バンコクが一昨年の30位から昨年は12位にアップして渋滞が大幅悪化したことについて、プラウィット
副首相兼国防相は、バンコクに住む人々の収入が増えて自動車の購入が増えていることが原因とコメント。
バンコクでは鉄道網整備計画によって路線建設が進められており、これも渋滞悪化の一因と
なっていると思いますが、政府はもっと早く渋滞を緩和すべく新しい規則や施策を導入すべき
だったんでしょう。 ちょっと対応が遅すぎる感がありますよネ。
そう言えばバンコク都庁は、都内の高速輸送バス(BRT)を今年4月末で廃止することを決定しています。
BRTは、道路に専用レーンを設置し、その中をバスが運行するもので、渋滞に関係なく時間通りに
目的地に着くことができると、BTSと同じように市民の足として定着することを目的に導入しました。
しかし、専用レーンに一般車両が侵入するケースが相次ぎ、時間通りの運行が出来なくなり利用者の
減少。そのため毎年約2億バーツの赤字が出ており、それを負担する都としては廃止を決断しました。
10年5月に運行を開始したBRTですが、以前の民主党・アピラック都政が人気取りのため
導入したと言われていました。慢性的な赤字経営で、いつ止めるの注目もされていました。
々
私も以前 試しに乗ってみましたが、使用されている車両は中国製のBRT用のバスで、
車内はエンジン音が大きい上、座席の座り心地も悪く 余り良い印象はありませんでした。
これはさておき、走るルートは半分だけが専用レーンで、後の半分は一般道路と混在しており、
これではラッシュアワー時に渋滞に巻き込まれ、BRTとしてのメリットがまったくありません。
タイ人の知人が嘆いていました ・・・ 長くなりますので明日に続きます。
タイトルにやや違和感があります。
「タイ」ではなく、「バンコク」と書いた方がいいのでは?
タイ国内で、地方は交通渋滞問題は深刻ではないので。
バンコクの交通渋滞の深刻さは、道路の面積に原因があると言われています。
統計があるのかどうか不明ですが、バンコクの道路面積は東京の20%しかないと言われています。
しかも、バンコクの道路(ソイ)は、行き止まりが多いのが特徴でもあります。
バンコクの渋滞緩和策としては、郊外から市内への進入を減らす以外には見当たりません。
鉄道網を整備しても、鉄道利用客と自動車通勤客は階層が違うので、渋滞緩和は期待できません。
シンガポールのように、乗車人員が一人の車は進入不可とか?曜日で規制するとか?
今やチェンマイ・シラチャ・パタヤの繁華街などの一部では渋滞が問題になりつつあります。
今から騒いでいてちょうどいいでしょうな。
国土交通省さんの言っていることは、とっくに こちらの当ブログで、以前から指摘していますね。
「階層が違うので、渋滞緩和は期待できない」と決めつけるのではなく、
だからこそ施策が必要だと、nagaichi さんは言っているのでしょうな。
いろいろな考え方があって楽しく思います。
これからも宜しくお願いします。