タイの「こころのでんわ相談室」ご存知ですか？

　
　今週 月曜日の９月10日は「世界自殺予防デー」で、16日まで自殺予防週間です。

2003年に世界保健機関と国際自殺予防学会が共同で、最初に開催された「世界自殺防止
会議（ストックホルム）」が、９月10日だったことから、この日に定められたようです。

タイ保健省も「世界自殺予防デー」の10日に、2016年のタイ国内でのタイ人の自殺者数が
4,131人いたことを発表していました。　しかし、自殺を試みた人は約５万3,000人いたと
いうから驚きです。　自殺者の数は男性が女性の約４倍で、独身者が多いとのことですヨ。

　
　＜タイ保健省＞

自殺予防週間は16日まで。そんな12日にスクンビット通りのコンドミニアムで35歳の日本人女性が
転落死しているところを発見されました。タイ警察は自殺と判断、更に捜査を進めているようです。

朝６時過ぎに日本人の夫が仕事に向かった後、その20分前後に住人が落下音を聞いて驚き、女性の
遺体を見つけたと報道されていました。女性は周囲に、仕事に追われる夫のこと、２人の幼い子供の
子育てについて、悩みや不満を漏らしていたといいます。タイで時折 このような事故が起こりますネ。

　
　＜日本でも10日から16日まで自殺予防週間です＞

年間で死亡する在タイ日本人の数は100人前後いるようですが、そのうち自殺者は 毎年１割 弱で推移
していると聞きます。今はタイには在留邦人が在タイ日本大使館に届け出をしている人で、７万人を
超えていますので、この数字は報道された人数ですので、実際は こう少しいるのかも知れませんネ。

在住する日本人が多くなれば、心の病や悩みに苦しむ人も多くなるのは当然です。
ご存知です？　タイには、そんな人たちを助けようと長年に渡り、タイに住み悩みを抱えている人達の
相談を無料で行なっているバンコクにある「こころのでんわ相談室」という財団法人があることを ・・・

　

冒頭の子育てなどで悩んでいたという35歳の女性も、もし「こころのでんわ相談室」に
電話をかけていたら、自殺しないで済んだかも知れませんよネ。　日本で暮らしていても
悩みごとはつきませんが、特に異国では文化の違いからトラブルや悩みも増えると思います。

「こころのでんわ相談室」の代表を務めるのはチャィヤデイロ 和子さんです。1976年、タイ人の
旦那さんとの結婚を機に来タイし、保険会社に勤務した後、2001年に同相談室を設立しました。既に
17年になるんですネ。　活動が評価されて、16年には在タイ日本国大使館から表彰もされています。

　
　＜チャィヤデイロ 和子さん＞

相談室を立ち上げたきっかけは、ある日本人男性の自殺だったそうです。1997年、アジア通貨危機で
経済的に行き詰り、タイで日本人が自殺したというニュースを見て、タイで誰にも相談できずに苦しんで

いる人、孤独を感じている人がいる、そんな事実を知った時に、タイに住む日本人が気軽に相談できる
場所をつくれないかと思ったといいます。　その後 ・・・　長くなりますので明日に続きます。　　



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