総選挙前に首相候補(最大三人まで)を公表することが決められていますが、タクシン派の
「タイ貢献党」は、2月か3月に首相候補三人を決めるとしています。昨日からの続きです。
その筆頭がタクシン元首相の末娘で次女のぺトンターン・チナワットさんですが、現在は
タクシン系企業 SCアセット社(不動産開発会社)の大株主で、タイ貢献党顧問の一人です。
<ぺトンターン・チナワットさん>
最近、記者からの “総選挙後の首相選にタイ貢献党から立候補する用意ができているか”
との質問に対し、“できている” と返答し、首相就任に強い意欲を見せたていました。
総選挙では下院議員定数の5%にあたる25議席以上を獲得した政党が、それぞれ三人まで
擁立できる候補者の中から上下両院議員の投票で首相が選ばれることになっています。
時折 行なわれる支持政党の世論調査ではタイ貢献党は、1位になっていますので25議席は
問題なく、また「次期首相として支持する人は誰か」という質問でも、一昨年10月に同党の
顧問に就任しているペトンターンさんが、プラユット首相を上回る支持を集めて1位です。
今でも 特に北部・東北部で人気が高く、現在 国外逃亡中の父 タクシン氏を帰国させる為には、
やはり身内が首相になって、国民の支持を取りつけない限り難しいでしょうからねぇ~
しかし、彼女は議員の経験はありませんし、いくら身内でもハードルは高いはずです。
しかも同党も複数のベテラン政治家が離党しており、かつての党とは違うようですし、
今いる所属議員たちにもそれぞれ派閥があるようです。タクシン氏に絶大な支持をしていた
赤シャツ派も少なくなっており、タクシン氏の影響力が減少しているのは間違いありません。
世論調査どうりに行くかは ?? です。かと言って、今だタイ貢献党はタクシン派の牙城。
やはりタクシン氏の娘でないと、党が纏まらないのかも知れません。どうなりますかネ。
一方 プラユット首相は、最近の世論調査ではぺトンターン氏に抜かれていますが、一部の
国民から圧倒的な人気があります。ただし、2017年に制定された現行憲法にある「首相の
在任可能期間は最長8年まで」との規定で、首相に選任されても25年途中で退任です。
しかし、その後の5年間を自身の影響下において政権に携わる意欲が満々のようです。
プラユット氏は新興政党の「タイ国家団結党」に入党しましたが、同党は彼を支持する下院
議員らが纏まって立ち上げた政党です。プラユット首相の根強い人気にあやかって所属議員を
一気に拡大し、新興政党ながら第一党の確保を目指しているといいます。今年のタイ国の
総選挙は、「タイ国家団結党」と「タイ貢献党」との権力の争奪戦が激化するんでしょうネ。
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