タイ国ではようやく、7月13日(午前9時30分)に下院議員500人と上院議員250人に
よる首相指名選挙が行なわれることが決定しました。7月6日かな? 国会議長も兼務する
ワン下院議長が発表していました。 果たしてスムーズに決まるのか注目ですねぇ~
首相選で合計750議員のうち過半数(376以上)の賛成票を得た人が首相と決定しますが、
13日の投票で過半数票を得る人がいなかった場合、日程を組み直して再度投票が行なわれます。
そもそも総選挙において、1位・2位を争った前進党とタイ貢献党の下院議長のポストを
巡っては意見が分かれていました。前進党は、“最も多く議席を獲得した党から出すべきで
議長を決めるのは、我党の当然の権限だ” と主張していました。それに対し、タイ貢献党は、
“過去の事例から必ずしも最多議席獲得の党から下院議長を出す必要はない” として、
タイ貢献党から出すことに問題はないと主張し、それぞれ 言い張っていましたよネ。
なかなか合意に至りませんでしたが それが3日、新政権発足を目指す両党を含めた連立
8党で、下院議長に国民党のワン党首(ワン・ムハマド・ヌール氏)を充て、前進党は
第1副議長を、タイ貢献党は第2副議長のポストを得る人事で決着がついたようです。
下院議長の人事で合意に達しない場合は、連立が分裂することや、タイ貢献党が別の首相
候補を立てる可能性も指摘されていただけに、軍政を嫌う国民は胸をなで下ろしたでしょう。
ワン氏は、2012年から18年までタイ貢献党に所属していた人ですので、どちらかというと
タイ貢献党寄りの議員でしょう。国民党は、今年5月の総選挙で9議席を獲得しています。
<ワン党首(ワン・ムハマド・ヌール氏)>
でも下院議長と副議長の人事で合意に至ったことは良かったですネ。 連立は前進党の
ピター党首を首相候補として一本化することを再確認したようです。不敬罪に関しては
内容の詰めを先送りにしてますが、それ以外の政治的な罪で訴追された人に対する恩赦、
軍に関する法改正の内容 … … 等々でも、前進党とタイ貢献党が合意したといいます。
首相指名選挙の投票は、首相が決まるまで繰り返されると聞いています。首相選では、総選挙で
25議席以上獲得した政党が総選挙前に首相候補に指名した人物(各党は三人まで指名可能)の
中から首相が選ばれることになります。権利があるのは71議席のタイ名誉党(アヌティン党首)、
40議席の国民国家の力党(プラウイット党首)、タイ団結国家建設党(プラユット首相)です。
この三党は現軍事政権のメンバーですが、合わせて147議席です。これで連立を組んで、
プラユット首相が選んだ上院議員250議席から229議席を加えたら過半数の376議席に
なりますけどネ。 再び軍政を引くことが出来るけど、これは もう あり得ないでしょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます