昨日 10月14日は大きな衝突は無かったけど！

　
　昨日14日、民主化を求める学生ら数万人が反政府デモを行ないました。やはり、
対立する王党派も現れましたが、大きな騒動や混乱が起きずに良かったです。

既報されているように、デモ隊はプラユット首相の退陣･民主的な新憲法の起草･王室改革、
そして、現在 逮捕されている二十数名の民主活動家の釈放などを要求していました。

　

デモ一行の一部は、13日から民主記念塔に集まり始め、昨日は道路を占拠するなどして 民主
記念塔周辺に数万人が集結し、要求を叫びながら 約1.5キロ離れた首相府まで行進しました。

その途中、民主派と対立する王党派の市民数十人やデモ排除を図る警官隊（１万５千人）との衝突から、
もみ合いになり、デモ指導者を含む数十名が公務執行妨害、道交法違反などの容疑で逮捕されています。

同日午後、首相府前では、ワチラロンコン国王らファミリーが乗った車列が、デモ隊の近くを
通過した時は、現場に緊張が走ったようですが、周囲を警護した警備隊とにらみ合いだけに
終わりました。国王は何を思ったのでしょう？　本当に大きな衝突など無く良かったです。

　

コロナ禍でタイは今、非常事態宣言下です。早速 タイ政府は今日の早朝、抗議デモの過熱を
防ぐ緊急措置として、バンコク都での５人以上の集会を禁止しました。“恐怖を生じさせる
行為であり国家の安全保障に悪影響を与える” ということを集会禁止の理由に上げています。

これらの緊急措置は、今日午前４時から適用されており、国民の士気を低下させる恐れのある
ニュースやオンラインメッセージの発信も禁止されるといいます。また、政府当局が指定した

　

地区へのアクセスも禁じられる可能性も出てきました。　外国人の発信者も注意しなければ
いけません。このまま静かになって 戒厳令の発令などに繋がらないことを祈りたいですねぇ～　

現在、ドイツに滞在することが多いワチラロンコン国王が帰国中であり、熱烈な王室支持者も
集まりました。心配されるのは 国民が二派に分れ、同じタイ人同士で血が流されることです。

今回のデモによって、一つ驚いたことはタマサート大学在学の学生グループが、14日から16日まで
反政府集会を行なうと発表すると、これに合わせて同校は この三日間を 臨時休校としたことです。

　

タマサート大学と言えば、保守的なチュラロンコーン大学に比べて、民主化思想の傾向を
持つ大学です。1947年移行の軍事政権下では、絶えず反体制的運動の中心的な存在で
1973年10月14日の「血の日曜日事件」でも、同大学の学生が中心的メンバーでした。

同校は、“学生による反政府デモは学生自身の責任であるが、若者の抗議活動は違法行為ではないと
考えている” と述べています。確かにその通りですが、国民同士の争いだけは避けてほしいですネ。　　


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