QT(クオリファイング・トーナメント = 予選会)ランキングは、例年11~12月に
実施されています。この順位のQTランクに基づき、翌年の「第一回リランキング」までの
前半戦のレギュラーツアー 及び 下部ツアーの出場資格が付与されます。昨日からの続き。
前年のメルセデス ランキング50位までのシード権には足りなかった51位から55位までの
5人も、第一回リランキングまでの出場権が与えられています。 それ以下の順位になって
しまった選手は、QTに臨んで上位に入らなければ、出場権を確保することが出来ません。
ファイナルQT(予選会決勝)で35位前後までが、レギュラーの前半戦にフル出場できる
目安となります。山内日菜子プロの181位という順位は、下部ツアー出場権も絶望的でした。
<彼女の優勝に同じ宮崎出身の柏原明日架・脇元華プロらも駆けつけて祝福>
今回は主催者推薦で出場できて優勝し、2002年のQT制度開始以降、181位からの優勝は
史上最大の下剋上となりました。16年のプロ転向後、シード経験がなく、最終 QT進出も
17年~20年は出来ず、ほぼ無名の26歳が「今季ツアー残り試合の出場権と来季の
シード権」を手にする逆転劇を演じてみせたわけです。下部ツアーで戦っている
何百名と居る女子選手にとって、彼女の優勝は大きな励みにもなることでしょう。
今シーズンはレギュラーツアー・下部のステップアップ ツアーへの出場権を持たない
崖っぷちからの状況での優勝で、来季までの出場権をゲットしました。まるでマンガの
ようなストーリーです。山内日菜子プロが翌朝、“目が覚めても優勝していた” という
言葉は、いかに この優勝でゴルフ人生が変わったかを表現していますよネ。
背水の陣だったようですからネ。山内プロは、9歳からクラブを握り、ジュニア時代には
ナショナルチームの経験もある有望株でした。山梨学院大を中退して臨んだ2016年のプロ
テストに一発合格。が、プロ入り後はステップアップで2017年に優勝する等、まずまずの
戦績を残すものの、レギュラーでは実力を発揮できないシーズンが続いていましたからネ。
今大会では、最終日最終組で廻ったのも初めてでした。緊張感と上手に付き合いながら、
見事18ホールを戦い抜きました。 低年齢化が進む近年の女子ツアーでは、26歳での
初優勝は遅い部類に入りますが、遅咲きプレーヤーとして今後の活躍に期待したいですネ。
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