タクシン元首相、10日朝にカンボジアの首都プノンペンにプライベート機で到着していますネ。
< カンボジア入りするタクシン元首相 >
カンボジアのフンセン首相付顧問及びカンボジア政府付経済政策顧問に任命されたタクシン元首相、
汚職罪で有罪判決を受けて海外逃亡中の身であることは、カンボジアの人達も承知しているはずです。
が、フンセン首相は、タイ政府から 「国際犯罪人引渡条約」 に基づいた身柄引渡しを要求されても
完全に拒否しています。早速 アピシット首相はカンボジアに対して外交的報復措置を講じることを
明らかにしました・・・ このカンボジアの言動は、タイ国民の感情をも逆撫でする行為ですよねぇ~
< フン・セン首相 >
フンセン首相は、「反発しているのは一部の反タクシン派だけで、大多数の国民は問題視していない」
と、主張しているようです・・・ うむ~ これは、タクシン氏が首相であった二人の蜜月時代に、
フンセン首相と噂された汚職問題が真実味を増してきちゃいますねぇ~
実は アピシット首相が、タクシー氏を汚職罪で海外逃亡を許せない事情があるんです!
あくまで私見ですが… それは “第14回 世界汚職撲滅会議” が、一年後の11月10日~13日まで
バンコクのシリキット国際会議場で開催されることが決まっており、タイが議長国に選ばれているんですネ。
同会議は、官民の汚職を一掃する為の意見の交換の場で、83年(26年前)にアメリカで第一回会議が
行われて以来 二年毎に開催され、汚職撲滅をテーマとした国際会議としては最大な会議だそうで、
毎回 140カ国から官民 及び 市民団体など1,500人を超える関係者が参加しているようです。
また タイ国の警察官や関税局に対しての賄賂イメージも多々あり、世界銀行が160カ国を対象とした
汚職ランキングでも、現在80位に位置しており 年々順位を下げて、決して高いほうではありません。
世界銀行の報告では、世界中の賄賂額を合計すると年間一億ドルに達するです、ってネ・・・
こんな諸事情もあって 議長となるアピシット首相は、何としてでもタクシン氏に対して強い姿勢を
強調しておきたいのでしょう、各国の学者・宗教家・実業家… 等々が、集まりますからネ。
アピシット首相は、「タイの汚職撲滅の取組みを世界にアピールする」と、今から 意気込んでいます。
< アピシット首相 >
直近の不正疑惑では、保健省が始めた医療施設拡充プロジェクトで、病院などに納入される医療機器の
価格が水増しされているとの疑惑が浮上し、保健省が調査に乗り出した途端に ある保健省顧問が、
突然 辞任をしています・・・ 日本もこのような不正は思い出したように起きますが、、、
そうそう、今年 準大手ゼネコンの西松建設の贈賄疑惑が発覚し、調査される不正がありましたねぇ~
日本本社をも巻き込んで、タイのゼネコン大手イタリアンタイ・デベロップメントの共同事業体が、
03年に バンコク都庁から排水トンネルの建設を20.9億バーツで受注した、と云う疑惑です。
受注当時にバンコク都知事だったサマック前首相が捜査線上に浮上した、なんて 聞きています。
まぁ~ こんな そんなで、アピシット首相がどこまでタクシン氏とカンボジア政府に詰め寄るか
ここ しばらくは注目です!
「タイでゴルフ友達になりましょ」 のホームページです
タイ・ゴルフを何でもランキングで紹介する情報サイト
「汚職は必要悪」というのがタイ国民の偽らざる本音のようです。
タイでは「清廉」という言葉はあまり聞きません。
末廣昭著「タイ 中進国の模索」(岩波新書 2009年8月刊行)には、下記のような記述があります(18P)。
同じ著者による「タイ 開発と民主主義」(岩波新書 1993年刊行)と併読すれば、タイの政治・経済・社会の変容が理解できます。
アサンプション大学が行った2006年の世論調査によると、政治家の汚職を「政治に付随するもの」として容認する声は、回答者の60%を超えた。
つまり、クリーンな政治家か、汚い政治家かの区別は大きな問題ではない。
自分たちの選んだ政治家が、自分たちの利害のために活動してくれるかどうかが関心事なのである。
その意味で、「利益誘導型」の政治家を受け入れる素地がタイには存在するのである。
よ~く 理解できます。
「自分たちの選んだ政治家が、自分たちの利害のために活動してくれるか
どうかが関心事なのである。」・・・これって、日本も一緒でしたネ、
前与党の自民党の族議員なんて、正にこれです。民主党がどう変えられるか、
お手並み拝見です。