大丈夫？ タイとカンボジア・・・

　　
　先週の6日と7日に東京で開催された　“第一回　日本・メコン地域諸国首脳会議”　に出席の為、
タイのアピシット首相が来日していたんですねぇ～　首相の訪日は今年2月に続き二度目となりますネ。

　同会議には日本、タイ、カンボジア、ベトナム、ラオス、ミャンマー、各6カ国の首相が出席し、総合的な
メコン地域の発展、環境対策、協力・交流の拡大などを盛り込んだ行動計画が決定しました。
　（　でも　日本ではあまりニュースになりませんでしたねぇ～　）

　全体的な行動計画の骨子は、経済格差、環境・気候変動、感染症、自然災害といった人間の
安全保障上の問題に対処し、メコン地域の社会、経済開発を進める、としていますが・・・　

　日本政府は、「東京宣言」　として、

１）カンボジア、ラオス、ベトナムへの政府開発援助（ODA）を拡充し、今後三年で5カ国に5,000億円以上
　　供与しながら　メコン地域の道路網、港湾、空港、送電線、通信網といったインフラ整備、通関に関わる
　　技術支援・研修、環境・気候変動対策などを推進する。

２）三年間でメコン地域5カ国の青少年ら3万人を招聘する。
３）首脳会議を三年に一回日本で開催する　・・・　等々を

　また　メコン地域の中核で5カ国の中で最も経済発展が進んでいるタイは、

１）近隣諸国と繋がる道路、橋梁の建設支援を拡大する。
２）カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムでの人材育成支援をする・・・　等々を

　東南アジアでは中国が経済援助を拡大中で、温家宝首相は　先のタイで開催された東南アジア諸国
連合首脳会議でも　アセアン支援に総額250億ドル（約22,500億円）を提供すると表明していますので、
アジアのリーダーシップにならんとしている鳩山首相、今回の会議では随分と張り切ったことでしょうネ。

　同首脳会議が行われた日本に、カンボジアのフンセン首相も来日していましたので、アピシット首相
とも和やかな雰囲気かと思いきや、ドッコイ！　タクシン元首相が切っ掛けとなって、両国の双方大使を
帰国召還し合うなど、緊張感が流れる事態となっています！　　ちょっと　心配です。

　元々、フンセン首相とタクシン元首相は盟友の仲なんですが、フンセン首相が、「いつでもタクシン氏が
帰って来ても大丈夫のように家を建てて待っている」　なんてラブコールを贈っていました。

が、今度はタクシン氏をフンセン首相の個人的な経済顧問にし、カンボジアで経済人・有識者を数百名
集めて講演をさせる等と発表したもんですから、アピシット首相も堪忍袋が切れたのでしょう・・・
双方大使を帰国召還し合う　という事態に発展し、国境沿いでもピリピリしているようです。

　アピシット首相は、タクシン氏がカンボジアに入れば、犯罪人としての引渡しを求めていますし、
タイとカンボジアの国境が閉鎖されることも考えられますヨ～

　更にタクシン氏、カンボジアだけでは無く、タイ国内でも、物議を醸し出しています。
ネット版の英タイムズ紙に、彼の　「タイの王制は改革が必要」　など、と云う記事が掲載されたもん
ですから、政府側も「不適切な発言で、不敬罪に当たる」と強く反発・批判し、大きな波紋を呼んでいます。

　折角　日本・メコン地域諸国首脳会議で、盛り上がっていたのにねぇ～　
　気がかりな問題となってきました。　



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