タクシン元首相、年内に帰国か？

　　
　昨日 日本外務省は、タイの洪水地域に発出している危険情報を　４段階の上から２番目の　「渡航の
延期を お勧めします」 から　一番低い 「十分注意してください」 に、２段階引き下げました。
日本人学校も21日から再開されることも決まり、これで 洪水の恐怖も山場を 過ぎそうです （嬉）。

　バンコク中心部への浸水も免れ、ヤレヤレ と 思っていましたら、そ～ら、出てきましたよ～　タクシン氏の
恩赦問題が・・・　15日の閣議で、アッ という間に決まったようで、その決め方が良くないですねぇ～

　　　
＜タクシン氏、元夫人と再会も…＞

了承された恩赦案は、国王陛下誕生日 （12月5日） を 祝って、犯罪者を 釈放する内容ですが、当初は
閣議で取り上げることが予定されておらず、閣僚以外は 全員退室させて検討、了承されたとの事。

しかも その閣議の議長は、インラック首相 （元首相の実妹） ではなく、チャルム副首相が議長を 務めて
います。　インラック首相は洪水被災地の訪問やインタビューを 理由に、意図的にバンコクへの帰京を
遅らせたようです。　議長を 務めることも可能でしたが、批判を 避けたのでしょうネ。

インラック首相、報道陣に対し 「閣議で恩赦案が取り上げられるとは知らなかった。 議長を 務めた
チャルム副首相に聞いてほしい」 と、恩赦案に言及することに　逃げているようです・・・

　
　　　　　＜タイ首相府に批判の声が強まってきている…＞

　「プミポン国王のお誕生日に行なわれる恒例の恩赦としているが、国外逃亡中のタクシン元首相の
免罪が目的だ」 などと 最大野党・民主党が、猛烈に批判していますネ。　党首のアピシット前首相も
「新たな政治的危機だ」 として、強く反発しています。

陛下の誕生日には、これまでにも同様の恩赦が行われていますが、前民主党政権下では 「麻薬・汚職
関連は除外とし、また 刑に服していない者も除外する」 としていましたが、今回の恩赦は 「60歳以上で

　　
　＜民主党党首、アピシット前首相もカンカンです…＞

刑期が三年以下の有罪判決を受けた人物」 となっており、タクシン元首相 （62） も恩赦の対象となり
今回の恩赦で 約２万６千人に適用されるとの事です。　しかし　民主党の反発も当然でしょうねぇ～

　ただ 閣議で決定した と言っても、タイの恩赦は 憲法と刑事訴訟法で規定され、閣議決定した案に、
国王側近19名による枢密院が意見を 述べて、最終的には国王が実施します。　そう、枢密院の議長は、
06年にタクシン元首相が失脚したクーデターで、タクシン氏が 「黒幕」 と 名指ししたプレム氏なんですネ。

　
　＜枢密院議長のプレム氏…＞

また タクシン派政権時代の08年に黄色いシャツを 着て、激しい反政府運動を 繰り広げた
「民主主義市民連合」 （PAD） も、対応を検討するようですので、まだ 分りませんよ～　

インラック首相、お兄さんの力を 頼りにしたい気持ちは理解できますが、復帰を 目指した露骨な工作は、
バンコクを 襲った洪水が完全に収束しない中ですから、反タクシン派のみならず一般国民からも反発が
強まる可能性もあり、国内政治が一段と不安定化する恐れ、大ですヨ～　

　今後のタイ政権の言動に注目です！　



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