どうなる、タイの政情？

　　
　今日でソンクラーンの大型連休も終わります。　何事も無くホント良かったです！

　正月前に日本人カメラマンが銃撃され亡くなった時は、どうなることかと案じましたが、ヤレヤレです。
でも　最終的にタクシン元首相派の反独裁民主戦線（UDD）と治安部隊との衝突による死者が16日
時点で24人に上り、負傷者は860人以上、217人が現在も15カ所の病院に入院中で14人が重傷との事。

大変な惨劇となってしまいました。　今日現在　活動拠点を都心商業区のラチャプラソン交差点に集約し
一日3億バーツ（約8億4千万円）の損失を被ることを知ってか、経済界・富裕層に打撃を与える事で
政府を揺さぶっています。　このまま一カ月　同じ状態が続くと被害は200億バーツに膨らむらしい…

　

　UDDが集結している同交差点の近くにあるBTSチットロム駅・サイアム駅周辺のショッピングセンター、
「セトラル・ワールド」　「サイアム・センター」　「サイアム・パラゴン」　「伊勢丹」　などが休業を
強いられています。　ホテルも開店休業といった状態で、ここ一帯のお店などサービス業は全滅です！

でもUDD、考えた作戦ですネ。　大都市バンコクのど真ん中を占拠し続けることによって、都民の移動や
経済に大きな影響と打撃を与え、政府に圧力をかけると同時に、国内・海外にUDDの存在感をアピールし
正当化することも出来ていますモノね・・・　しかし　なぜ　こんな活動行為が許されるのでしょう？　

　UDD側が強気の姿勢を貫く背景には、タクシン元首相は民主的な選挙を経て政権運営を担った、という
正当性にあり、また　アピシット現政権を打ち立てる大きな柱となった　「市民民主化同盟（PAD）」　が
08年に空港占拠などを行ったことに対して、法的責任が問われていないことも　UDDを増長させる結果に

　

繋がっているようです。　スワンナプーム国際空港とドンムアン空港を占拠した折は、世界各国から相当な
国際的批判を受けましたので、さすが　同じように空港占拠はせず、大都市のど真ん中を占拠する、という
暴挙に出たワケですね・・・　占拠する場所が変わっても　正に　“イタチごっこ”　の状態です。　

　こうした状況の中、国民からは入院中のプミポン国王に仲裁を求める声も出て来ており、先週には
シリキット王妃が犠牲になった兵士を弔問し、国王に代わって王妃が憂慮する姿を写真一面に掲載する
ことで　国王が平和的解決を望んでいることを訴えたようです…　もう国王しか止められませんでしょう。

　王室は、犠牲となった治安部隊、UDD活動家の全員の治療費を拠出するほか、葬儀費用を支援すると
聞きました。　すると　タクシン派でもタクシン氏義弟のソムチャイ前首相が　衝突で死亡したUDD
メンバーの遺族に10万バーツずつを手渡したとか・・・　

　今後　どうなることやら、とても心配です！　　



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