今日 4月6日は「チャクリー王朝記念日(建国記念日)」で、タイは祝日です(8日が
振替休日)。 ラマ1世王が、現在のラマ10世まで続く現王朝を誕生させた記念日です。
1782年の4月6日、当時タークシン王を征したラマ1世は、チャクリー王朝を樹立しバンコクを
首都と定め、237年続く現王朝の礎を築きました。毎年4月6日は 国王はじめ王族は、王宮 及び
<ワット・プラケオ(エメラルド寺院)>
ワット・プラケオ(王族系のお寺)にて、タンブン(徳を積む)を行ない、偉大な先祖たちに
感謝の気持ちを込めて祈りを捧げます ・・・ 一般市民は普段通りの休日ですけどネ。
釈迦に説法でしょうが、タイは1238年(781年前)以来、小タイ族による最初の国家とされる
スコータイ王朝からアユタヤ王朝・トンブリ王朝、そして1782年(237年前)にバンコクに
首都を移して現在の王朝であるチャクリー王朝(バンコク王朝)という、歴史の流れがあります。
<歴代の国王>
さて ラマ1世から即位期間を較べてみると、ラマ9世(プミポン前国王)の偉大さが理解できます。
1世→27年、2世→15年、3世→27年、4世→17年、5世→42年、6世→15年、7世→10年、8世→11年、
9世→70年、とプミポン前国王が圧倒的ですネ。世界から見ても 即位年数は世界1位、2位ですからネ…
このタイの歴史上で「偉大な三大国王」と呼ばれてきたのが、スコータイ王朝で全盛期を築き、タイ
文字を創ったと言われる「ラームカムヘン大王」(スコータイ王朝)、その生涯が映画化もされました。
<ラームカムヘン国王>
更にムエタイの創設者でもある「ナレースワン大王」(アユタヤ王朝)、そして あらゆる改革・
制度の近代化を実現させた「チュラロンコン大王」(チャクリー王朝)の三国王なんですネ。
中でも 42年間統治したラマ5世であるチュラロンコン王は、今でも国民から慕われ愛され、会社や
家庭で飾られるチュラロンコン王の肖像画は、前プミポン国王に次いで多いのではないでしょうかネ。
それは国王に即位すると、すぐに欧米に視察旅行に出かけ、タイの近代化の立ち後れを学び
知り、数々の改革を行なった、と言われています。これが世にいう “チャクリー改革” です。
<チュラロンコン国王>
中央集権国家の創設、官僚制度の導入、学校教育の開始、議会制度の改革、主要道路の整備、電話
業務の開始・・・ 確かにどれを取っても近代化政策ばかりでした。 米国のタイム誌で「20世紀に
最も影響力のあったアジアの20人」の一人にラマ5世が、タイ人から唯一選ばれているそうですヨ。
でも 三大王がなされた功績以上に、プミポン国王も70年もの間に数々の功績を残されました。
「働く王室」として、3,000以上にのぼる「ロイヤルプロジェクト」と呼ばれる事業を展開し続け、
<平成天皇とプミポン前国王>
国民の生活向上のために、自ら陣頭指揮を執って来られました。国際的な評価も高く、国連のアナン
元事務総長からも、長年の国家開発に関する功績を称えられ「国連開発計画賞」を贈られています。
タイの人に「国王の敬愛する点は」と聞くと「国民のために、よく働いてくださった」という
答えが多いと聞きます。これからはプミポン前国王も偉大な国王に加えられ「四大国王」と呼び
称されることになるでしょうネ・・・ “チャクリー王朝記念日” 今日はおめでとうございます!
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