タクシン元首相の政策をことごとく 潰している現政権ですが、しこりと問題を残してもいます・・・
(昨日からの続きです)
タイランド・エリートカードは廃止する方向で進んでいますが、数千人の既に会員となっているメンバーの
補償問題が解決していません。同カードを運営する国営会社の負債やメンバーの賠償金など入れると、
累積赤字が約25億バーツ(約70億円)にも上り タクシン時代の 「負の遺産」 と言われています。
アピシット首相初め政府首脳は、「このままでは政府の負担が膨らむばかり」 と嘆いていましたが、
どうして もっと早く決断できなかったんでしょうネ・・・ 会員の2,570人の人達の心境は如何に? です。
(会員数は、韓国人が737人と最も多く、次いで日本人399人、台湾人294人 … … 09年5月末時点で)
<アピシット首相>
また 自販機による宝くじ販売計画では、05年にタイの商社ロクスレーと米ゲーム会社ジーテックの
合弁会社が事業権を獲得し準備を進めていましたが、アピシット首相は 「宝くじは法に基づき
取り締まるべきもので、宝くじの自販機による販売は若者の射幸心をあおり、悪影響をもたらす」 と反対…
でも 同計画は米国の会社が絡んでいましたから一筋縄ではいかず、政府に約30億バーツの損害賠償を
求め 訴訟する、しない、までの問題に発展してしまいました・・・ 最終的には、政府宝くじ庁と
合弁会社の契約で生じた損害に限り 賠償することで落ち着いたようです。
アピシット首相は、お金が掛かってもトラブルを抱えても、タクシン氏の政策を残したくないんでしょう、
分かりますけどネ、会社でも犬猿の仲であった者の仕事を受け継いだら、ことごとく変えちゃいます!
<タクシン元首相>
処で、タイ国内にカジノを本気でオープンさせようと考えていたタクシン氏ですから、ギャンブル好きの
タイ人を見越して、こんな 「自販機宝くじ」 なんて発想が出て来るんでしょうネ、
タクシン元首相は、やはり政治家では無くビジネスマンですネ。
さて、タクシン元首相一族の資産760億バーツの没収をめぐる最高裁の判決がどうなるか? 今日にも
決定されるかも… これはタクシン氏とタクシン支持団体にとっては大変なことです! もし 資産が
没収されれば、あらゆる活動が出来なくなり タクシン氏が政界に復帰するのは難しいでしょうしネ。
政治家の道も断たれるでしょう、ですので タクシン氏と支持派は、あの手この手を使って反政府活動を
行い 最高裁が資産の没収判決を出すのを思い留まらせようとしているんでしょうネ。
資産没収となれば、タクシン支持者が更に反発し、政情が不安定な状況に陥る可能性も大です。
今は 唯々 見守るばかりです・・・
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命綱を切られる寸前ですから、抵抗は凄まじいでしょうね。またもや空港閉鎖、爆弾騒ぎ等が起きれば、タイに行く普通の観光客は皆無になりそうです。国の指導者に紙一重の者がなりますと、国民の末路は哀れです。
最高裁判決の予定日は2月26日ですね。
一部には、延期されるのでは?なんて言う向きもありますが、タイの国力の低下の最大要因である政治の混乱に終止符を打つためには、早く決めてほしいものです。
カンボジアのフンセン首相によるタイ現政権への攻撃も、最高裁判決前の、盟友タクシンへの支援の意味合いがあるのでしょう。
<Nikkei Net 1月15日付け記事>
タクシン氏資産没収裁判、2月26日判決 タイ最高裁
【バンコク=三河正久】タイ最高裁は12日、在任中の汚職で有罪となり海外逃亡中のタクシン元首相がタイ国内に残した資産766億バーツ(約2150億円)を没収するかどうかの裁判で、2月26日に判決を言い渡すことを決めた。
タクシン氏の国内資産は有罪判決後に凍結されたままだが、没収が決まればタクシン氏は大きな打撃を受けるのは必至。同氏が支持派の市民団体などに指示し、判決前後に反政府デモなどを拡大する可能性がある。