当方見聞記

旅と舞台・ライブ話を気ままに書いてます

細川家の至宝

2010年05月15日 | 日記
東京国立美術館の『細川家の至宝展』に行ってまいりました

いや~さすが室町から続く武家ですね
お宝が凄い

細川家と言えば、やはり、始祖である頼有、それに信長に付いてビッグになった藤孝、その息子で明智光秀の娘ガラシャの夫でもある忠興、現代美術収集家として名をあげた護立が有名ですよね
あ、もちろん細川元首相もあげなきゃですね


第一室は武家時代のものを。

いきなり入り口から、日本最古といわれる細川家の錦旗が
あんなに綺麗に残っていることにビックリ

鎧も凄い。
頼有公から伝わる形を受けつないでいる為、基本南北朝時代の形をしている同じ型の鎧なんですが、装飾がなにせ見事。
兜はヤマドリの尾を高々と立てるのが基本型ですが、別の型になる、山羊の角のような兜がありまして‥角が凄すぎて展示棚の幅いっぱいになってました(笑)

古文書の数も凄い。
しかも目録見たら前半後半でほぼ全数入れ替えされてるし
どんだけですか

書に関しては、もちろん藤孝のものが多かったです。
教養が半端なく凄かったと言われるだけはあって、字めちゃめちゃ綺麗
信長・秀吉・家康の文も多かったのですが、一番インパクトあったのはガラシャの書
幽閉されていた時と思われる歌は、字にまでも陰湿な雰囲気が出ていたのに、洗礼を受けた後に夫に書いた文は、異常に勢いがあってテンションが高い感じで、変動が凄い。
時代や周囲に翻弄されて精神的にとんでもない状況だったんだなと言うのがリアルに出ていた感じがしまして‥なんだか切なさを感じましたね‥

他にも、宮本武蔵の絵や茶道具(千利休のものもある)、能面等‥まぁ凄い。
着物の刺繍も、「どんだけ」言いたくなる勢い。
私が過去に見た中で一番凄いかも
凄すぎて、最初手刺繍なのが理解できないくらい


第二室は護立コレクション。

白隠禅師の絵、あんなに見たの初めてです

‥つうか、実は、地元で有名な白隠さん、なんで有名か実は今までいまいち知らなかったんですよね
沼津市の原の松蔭寺のお坊さんなのくらいしかちゃんと知っていなかったんです
校歌にだってでてきちゃうくらいなんですけどね‥
しかも原の高島酒造のお酒は『白隠正宗』。

でもね。

知らないもんは知らなかったんですよ

そうか~あんな絵や書も描いていて有名だったのか
たしかに高島酒造のラベルで見た覚えがある‥

コレクションは他にも、横山大観や小林古怪、ルノワールやら‥もう、先見の目の凄さをしみじみ感じるレパートリー
海外で有名と言う細川ミラーだってあります。


いや~本当に色々な分野にわたる展示で堪能できました

あえて言うなら暗さでちょっぴり解説が読みづらかったかな
でも展示内容は本当に満足です


あと、もし行かれる方いるならぜひ常設展も見てください。
国立美術館所有の細川家絡みのものを展示してくれてますので
せっかく行ったのならオススメですよん