猫面冠者Ⅱ

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東洋大学野球部の歴史-戦前⑦大正15年Ⅱ

2008-03-12 21:26:00 | インポート
大正十五年国民新聞社の応援で始まった大学専門学校野球リーグ戦は十月十日から田園球場で行われている。当時の国民新聞には各試合とも詳細な記事で紹介されているが、ここでは東洋大の試合のみ記事も引用し、他の試合は結果のみ記載とさせて頂く。

大正十五年大学専門学校野球リーグ戦

10月10日
高等工芸010 000 000  1
日本大學310 241 07X  18

10月11日
青山學院108 000 000  9
農業大學000 200 000  2

10月12日
日本大學000 000 000  0
國學院大070 003 00X  10

10月13日
東洋大學000 000 000  0 
農業大學210 303 02X  11 


東洋......農大
(三)投板倉(三) 林
(遊)杉本(中)星野
(左)内田(遊)佐藤
(投)三伊保内(一)澤藤
(右)山下(左)糸久
(捕)笹川(二)城所
(二)有吉(投)鈴本
(中)松井(捕)花園
(一)仲田(右)伊藤
合計321112合計381060

盗塁:東1農3  犠打:東0農0  失策:東9農1  
本社後援、大專リーグの東洋大學對農業大學戰は十三日午後二時廿分から田園球場に於いて、樋知、鈴木兩氏審判の下に東洋大學の先攻にて開始された。
▲練習に油の乘り切っている農業大學は第一回早くも林の二壘打星野の好打で二點を擧げ第二回更に花園の單打で一點を加え第四回又々三點を増して伊保内をノックアウト、板倉投手に代わるを餘儀なくせしめ第六回には鈴本の二壘打や敵失に一擧三點を加え第八回にも伊藤の安打と敵失に二點を占め合計十一點を擧げた。▲農業大學と比して練習不足の東洋大學は全くチャンスなく第一回板倉の安打があったのみで結局十一A對零封で農業大學が大勝四時十五分閉戰した。(國民新聞大正十五年十月十四日付朝刊)


メンバーまで載っている新聞記事としてはこれが一番古いものと思われるが、この試合は先頭打者の板倉選手のヒットのみの“準無安打無得点”試合だったようだ。東京農大の野球部は明治四十三年の創部なので、相当な実力差も有ったようである。




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