手塚治虫先生。 あまりにテーマが大きすぎますが、一番好きな漫画家です、作家といった方がいいかな。
二番目、は、といわれると考え付きません、たぶん大人と子供くらい開きが出てしまうでしょうから。
一番好きな作品、といわれると 「ブラック・ジャック」です。
ブラック・ジャックはピノコちゃんにはとても優しいので、ピノコちゃんになりたいなぁ、と良く思っていました。
最高傑作を一作、と言われたら 「火の鳥」を挙げます。
一言で言えば、不死の<火の鳥>を軸に、人間の輪廻転生を 大きなスケールで描いた作品。 角川文庫で13巻に及びます。
漫画、というと過小評価されますが、私は今まで読んできたどんな 国内外の小説よりも深い感動を受けました。
立川談志さんの言葉を借りれば 「(手塚作品に比べれば) 雪国の内容なんざぁ、屁である」。
失礼。 でも本当に もっともっと、世界に誇っていい、素晴らしい作品だと思っています。
「ベルバラ」の池田理代子先生の解説から。
「火の鳥のような作品は、自分がたとえ 100年研鑽をつんだところで、とうてい描けるようなものではない。
先人の仕事を追い越せないのだとしたら、自分がその仕事をしている意味はいったいどこにあるのだろう」
12巻は長い、というようでしたら 「アドルフに告ぐ」 は角川文庫で全5巻。
ヒットラーがユダヤ人の血をひいているという説をふまえ、ナチの台頭から終焉までを、日本とドイツを舞台として繰り広げられる3人のアドルフの物語。
こちらも、どうして こんなに 「まるで見てきたように」知識が深いのか、いろいろ考えても やはり 「神様の偉業」 としか考えられないのです。
大勢の天才漫画家や映画監督たちが、年齢とともにその才能をすり減らしていくのに 「アドルフに告ぐ」は 手塚先生が58歳のときと、後期の作品です。年齢とともになお、成熟していった才能に感服いたします。
お絵かき、今日は簡単でごめんなさい。
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二回 行きました。ほっとする場所です。