六本木一丁目の泉屋博古館(せんおくはくこかん)分館で2月25日から開催の「屏風にあそぶ春のしつらえ~茶道具とおもてなしのうつわ~」ブロガー内覧会に参加させていただきました。
※写真は美術館の許可を得て撮影しています
春を彩る屏風の名品と、茶道具や新収蔵品のおもてなしのうつわがあわせて展示しています。
美術館で一足先のお花見、といった風情で楽しませていただきました。以下、少しですが気になったところをご紹介。
扇面散・農村風俗図屏風 (江戸時代)
お花見はもともとは「神様が田植えの時期を知らせるために桜を咲かせてくれた」という言い伝えがあるように農耕儀礼と関わっていたとのことで 農村図が最初に展示されています。
ポスターメインビジュアルの「二条城行脚図屏風」は5年ぶりの展示。(作者不明 17世紀)
江戸時代・寛永3年(1626)、将軍・徳川家光、その父秀忠の招きに応じ、後水尾天皇をはじめ中宮和子(秀忠娘)らの一行が京都・二条城に行脚する様子が描かれています。
金地に顔料で色鮮やかに描かれていて保存状態のよさにまず感心しました(どんな顔料を使っているのかしら。。。)
行幸を一目見ようと着飾って思い思いに見学している観衆、描かれている人数は3226人!
都をあげての祭事だったんですね! いまだと皇室ご成婚パレードみたいな感じでしょうか。
人々のにぎやかで楽しそうな雰囲気に見ているほうも破顔してきます。
(2017年春のJR「そうだ京都、行こう」は二条城がメインヴィジュアルなのでタイムリーですね、という話が出ていました。)
二条城行幸図ゆかりの茶道具から
唐物文琳茶入り 銘若草 南栄ー元時代 13-14世紀
本体とともに 茶道具の次第といわれる付属品もともに展示されています。
持ち主が変わるごとに二重、三重と箱が増え、仕覆(しふく=布などで作られた袋)が増えていったんですね。
普通は本体しか展示されないそうですが、並ぶとお雛様の花嫁道具のようです。
仁清 唐物写十九種茶入 江戸時代 17世紀 かわいい。。
半磁器桜花模様花瓶 伝 佐々木庄次郎 明治36(1903)年
菊池容斎 桜図 江戸・弘化4年(1847)(前期展示)
菊池容斎(1788-1878)は江戸下谷に幕臣の子として生まれ、古今東西の諸流派を学んで写生を重視しつつそれらを融合した覇気のある作品を築きました。
この桜は上野寛永寺の桜で 今まで知られていなかった大作、初公開になります。
奥の屏風画は今回自分が一番気に入った 「春」(春秋草花図のうち)香田勝太 大正6-7年 (前期展示)
屏風だけど油彩だそうです、隠れている雀もかわいらしく秋も見てみたい、、
日本で人気のあるクロード・モネの作品も2点展示されています。
左 サン=シメオン農場の道(1864年) 日本にもたらされた最も早いクロード・モネの作品
右 モンソー公園(1876年)
桜は絵画で見るのもいいなぁ、、と、、幸せな気持ちになりました。
後期も足を運びたいと思います♪
住友コレクション 泉屋博古館分館
住友コレクションを保存・展示する泉屋博古館(京都・鹿ヶ谷)の分館として、平成14(2002)年に開館。
東京・六本木の泉ガーデン内にあります。
港区六本木1-5-1
「屏風にあそぶ春のしつらえ~茶道具とおもてなしのうつわ~」
会 期 前期/2月25日(土)~3月26日(日) 後期/3月30日(木)~5月7日(日)
入場料 一般 800円、学生 600円 中学生以下無料
休館日 月曜日〈ただし、3月20日は開館〉
3月21日、3月27日~3月29日(展示替のため)
開館時間 午前10時~午後5時
※入館は午後4時30分まで
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