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旅の話、仕事の話、色々と書いてます。。。

エンゼルメイク

2005-11-27 21:00:20 | 病院のシゴト
「人は死ぬと腐る物である。」

夜勤明けでそのままエンゼルメイクの研修に行く。

看護研究の課題として婦長から、ボスと私に与えられたテーマ。

他の先輩ヘルパーを差し置いて選抜されるのはやりたい課題だがやり辛い。

昨日の夜勤は一睡もしていないのでとにかく眠い。

しかし、目からウロコの話ばかり。

エンゼルメイク、カタカナで表記すればやんわりした印象だが早い話、

死化粧のこと。入職して3日目にその機会は訪れた。

覚える事がたくさんで怖いと思う暇はなかった。

その後も何度となく訪れる事だが、時間に追われこんなお粗末でいいのかなぁと

悩む事もしばしば。

しかし、それがフツーみたい。がだ、そんなケアだといざ葬儀のときには

とんでもない事になっている事が日常茶飯事らしい。

例えば男性なんかはヒゲを剃るんだけど、懸命に剃ると表皮もはがれるわけで。

遺体は全ての機能がストップしているので痛んでいく一方なので霊安室では

綺麗な顔だったのに数時間後にはアゴ周りが赤黒く傷んでいるのだ。

まぁ、あとは腐敗や臭いとの戦いの話がつらつらと進んでいく。

実践の話も聞く事ができ、とにかく、生きている私達の化粧となんら変わりないと。

病気で亡くなる人は最後に苦しむ事も多く、険しい顔のままだったりするから

いかに穏やかに安らかに眠っているかのごとくなメイクにするかって事らしい。

実際にガンで亡くなった人のメイク後の写真も見せてもらったけど、ホントに

フツーに眠っているみたいだった。

そんなメイクが出来るエンゼルメイクセットってのも売っているんだけど、

これが高い! 5万円もする。宣伝文句を一読してみると、

「ご遺体の特徴(肌の強い乾燥、血色がなくなる、傷みやすいなど)に合わせた

内容。黄疸や内出血など各種トラブルにも対応。穏やかに眠っている表情づくりが基本」

などなどが書いてある。眠たくてボーっと痺れるアタマで、デパートの一階の

ブランド化粧品売り場に並んでいたら怖いよなぁ~と不謹慎な事を考えてしまった。

エンゼルメイクとは生の延長線上にあるものであり、誰にでも訪れる最期。

ココロと技を大事にしたい。そして自分の親のエンゼルメイクは自分で

やりたいと思う私であった。

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